西尾維新「掟上今日子の推薦文 第1話」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

「鑑定する今日子さん」
1) 警備会社に勤める親切守は、美術館の警備に配属され、そこで置手紙探偵事務所の探偵である掟上今日子、剥井陸という少年、和久井和久という人々に出会う。
2) ある日、和久井が『母』という絵を破壊し、そのことを口止めするかのように親切は、多額の退職金を得て退職させられる。
3) “事件”のあらましについて、掟上に推理してもらうように依頼した親切。そこで、掟上は消去法によって推理を行い、「額縁を勝手に変えられ、激怒した額縁匠の和久井さんが絵を破壊した」と説明した。
4) 掟上がある日、「2億円の価値がある」と言った絵を、別日に「200万円の価値しかない」と言ったことは、額縁を含めた値打ちであったのだった。

起:掟上今日子の鑑定

警備会社に勤める親切守は、美術館の警備に配属されていた。そこで、置手紙探偵事務所の探偵である掟上今日子に出会う。話しかけられた親切に、掟上は、『母』という絵について、「2億円の価値がある」と指摘する。

だが、別の日に現れた掟上は、すっかりと親切に会ったことを忘れており、その上で、以前、2億円の値打ちがあるという絵について、「200万円の価値」というのであった。だが、その理由については明かさなかった。そして、その理由を知りたかったら名刺の電話番号にかけて依頼して欲しいと言われる。

承:剥井少年との出会い

ある日の平日、剥井陸という少年が現れる。途轍もないスピード、見事な筆致で次々と絵画を模写していく少年に、親切は声をかける。掟上の見ていた『母』という絵について「宇宙から見た地球」というレクチャーを受ける。

その後、和久井和久という老人がやってきて、その『母』という絵を杖で破ってしまう。あまりの暴挙に唖然とした後、親切は和久井を必死に止める。

興奮した様子の和久井に、その絵画のモチーフを問われ、親切は「宇宙から見た地球」であると、剥井少年に言われたように答え、和久井に冷静を取り戻させることに成功する。

転:親切の依頼

館長と知り合いであるという和久井は、不思議にも罪に問われることもなかった。さらに、親切は口止めされるかのごとく、多額の退職金を与えられた上で、会社を退職することになった。

狐につままれたような気持ちの親切は、掟上の名刺に書かれた番号に電話を掛け、事件のあらましを説明し、なおかつ2億円の絵に対し、何故、後日になって200万円の値打ちしかないと言ったのか、その説明を求める。

結:真相

美術館に行っていたことも忘れていた「忘却探偵」である掟上は、一つ一つ仮説を立てては否定していくという推理を行っていく。

推理の結果、掟上は「最初、2億円と言っていた絵が200万円の値打ちとなった際、”額縁”が異なっていたのではないか」と指摘する。さらに、絵を破壊した和久井は、額縁匠であり、彼の作品の額縁で絵が飾られていた際には、2億円の価値がある、と掟上は言うのであった。

ところが、館長が額縁を変えたため、「200万円の価値」となったのだ。一方、館長は和久井の許可なしに、勝手に額縁を変えたため、和久井が激怒。結果、絵を破壊するに至ったのだった。また、館長も勝手に変えたという後ろめたさもあり、事件を表沙汰にしなかったのだった。

また、剥井少年が師事していた”先生”は、和久井のことであり、剥井少年が和久井に「額縁が変わっていた」と言ったため、和久井が知ることとなったのだった。

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