簡単なあらすじ
1) 中国・汀洲社との太陽熱発電プロジェクトについて、鷹野義郎(風間杜夫)専務や営業三課のもとに監査部による監査が入る。監査部による聴取が行われ、江部徹(宮川一朗太)はトンネル会社を利用したキックバックを受け取っていたことが判明し、江部は懲戒解雇される。
2) 汀洲社は一方的に契約を解除し、さらにその影響から、中国企業は与一物産との取引を次々に中止しようとする。与一物産は「一個人の責任で引き起こされた事態」と説明し、事態収拾を図ろうとしていた。そこで、織田勇仁(遠藤憲一)課長に人事部は辞職を迫るのだった。
3) 織田は辞職するが、去り際に小早川昇(遠山俊也)や白石涼子(中村ゆり)に「一ノ瀬のことを頼む」と依頼する。彼らは、歩の実績をまとめた報告書を作り、宇野部長は人事に掛け合うのだが、却下されてしまう。歩は契約更新されず、与一物産を去ることとなった。
4) 歩は再び就職活動を行う。そんな中、応募した覚えのない会社から面接案内が届く。それは、織田が起業した会社だった。その会社で、歩は織田、安芸とともに再び働くことにしたのだった。
詳細なあらすじ
中国・汀洲社との太陽熱発電プロジェクトについて、鷹野義郎(風間杜夫)専務や営業三課のもとに監査部による監査が入る。営業三課の書類一式やPCが押収され、一ノ瀬歩(中島裕翔)らは呆然とする。
歩は、上海の駐在員・竹下と電話で話した際、鷹野専務の不正を仄めかすような発言をしたため、竹下が報告を行ったのだった。
監査部による聴取は、営業3課・織田勇仁(遠藤憲一)課長や江部徹(宮川一朗太)、鷹野専務らに対して行われる。
結果、汀洲社の希望で、与一物産との間に入った仲介エージェント会社・九垓社には、実態がないばかりか、社外取締役に江部の従兄弟が就いており、赤城プランニングとも繋がっていた。
江部は、過去にトンネル会社である赤城プランニングを通じて自分の案件を受注し、手数料を得ていたのだった。
香月あかね(山本美月)は、「なんで織田課長がそんな不正な案件を…」と言うが、桐明真司(瀬戸康史)は「一ノ瀬君を正社員に迎え入れたかったんだ。この案件が成功すれば、そうすることができた」と明かす。
江部は、「俺を追い出して満足か」と言う。会社を懲戒解雇されたのだった。そんな江部に、安芸公介(山内圭哉)は「最後に言うのがそれですか…あなたは、楽な方に流されただけじゃないですか」と言う。
鷹野専務も関連会社へ出向されることとなった。織田課長は、1人だけ鷹野専務を送り出す。「コンプライアンスが重視される、時代の変化についていけなかったようだな」と言う。そして、「これからお前の方が大変になるぞ」と言う。
汀洲社は、一方的に契約を破棄する。このトラブルが原因で、与一物産と付き合いがあった中国企業が取り引きを拒否するようになってしまう。歩は、「自分の軽率な発言のせいだ」と自責の念を感じる。だが、そんな歩に、織田課長は「俺の責任だ。なんでもかんでも自分のせいだと思うな」と言う。
織田は、人事部長から呼び出される。「与一物産は、今回の騒動を一個人の責任として説明し、引き止めている。その個人が責任をとることで幕引きを図りたい」と言われる。織田は、責任をとって辞めることを考えていた。
同期の小早川昇(遠山俊也)は、「もっと踏ん張れよ。外はもっと地獄だぞ」と言い、安芸もまた「もう、どうするか決めてるんでしょ…でも、会社のやり方はおかしいですよ」と言う。
織田は、妻に会社を辞めることについて意見を求める。「子供、3人もいるのよ」と言う一方で、「辞める前に、社割りで家電を買い換えるのよ」と言い、案に辞めることに認めるのだった。
織田は、宇野道隆(松澤一之)営業部長に辞表を提出する。宇野は、「すまないな」と謝罪する。歩が出社すると、織田が荷物を整理していた。歩は「すみません」と謝る。そんな織田に、「もっと早く決断するべきだった…今日は湿っぽいのは抜きだ」と言う。
織田を桐明、あかね、人見将吾(桐山照史)たちが見送る。さらに、白石涼子(中村ゆり)、小早川もエントランスで出迎えのだった。そんな彼らに、織田は「一つ頼みたいことがあるんだ」と言う。
織田の送別会で、歩は安芸が隠れて泣いているのを見かける。その帰り、織田は「すまなかったな。お前のこと、最後まで見届けられなくて」と言う。そしてその去り際、「一ノ瀬、踏ん張れよ!」と告げる。
歩には、厳しくも優しい織田の言葉がいくつも思い出された。「僕のせいだ…すみません」と歩は言い、泣きながら織田の後ろ姿を見送るのだった。
2017年1月、社内は落ち着きを取り戻し、営業2課の小早川が3課長も兼任していた。そんな中、白石は織田に「一ノ瀬のことを頼む」と依頼されていたことをあかねに明かす。だが、契約社員は例外なく契約更新がないという。
さらに、桐明、人見たちにも呼びかけ、「今までの一ノ瀬君の実績をまとめて」と言う。その資料をもとに、宇野部長が人事に掛けあってくれることになっていた。また、安芸や小早川も報告書作成を行い、宇野部長はその報告書をもって頭を下げて頼みこむ。
15時に会議が行われ、そこで歩のことが議題に上げられるのだという。だが、あかねは「ダメだった…」と告げる。その結果を聞き、歩は「ありがとうございました」と頭を深々と下げる。
桐明は、就活生を前に講話を行う。「自信をなくした時、そんな時には周りを見てください。そこにいる仲間たちは、きっと倒れそうになった時に助けになってくれます。入社早々、仕事を辞めようと思った時、踏みとどまらせてくれたのは同期の仲間でした。そして、力になってくれる上司もいます」と、桐明は語る。
そして、「重要なのは、どこで働くということではありません。誰と、どんな関係を築くかです。心から大切だと思う上司や仲間がいると思えば、どんな場所に行ったって大丈夫です」と桐明は話す。
6月を迎え、歩は英語を勉強していた。一方、あかねは課長を転がし始めるほどに成長し、桐明は後輩を指導していた。人見もまた、課長に頑張りが認められるようになっていた。
歩は、就職活動を行っていた。そんな中、応募した覚えのない会社から面接案内が届く。それは、古びた雑居ビルにある「翔道インターナショナル」という会社だった。そこにいたのは、織田であった。
織田は起業し、「また一緒に働こう」と言う。そんな織田の言葉に、歩は「嬉しいです」と言う。歩は織田と一緒に働くことを選ぶのだった。そんな彼らのもとに、安芸がやってくる。安芸も入社を希望し、また3人はともに働くことになった。
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