簡単なあらすじ
1) 花咲舞は、平井エンジニアリング社長・平井勇磨と見合いを行っていた。そこで、銀行員である舞に、平井は相談を行う。舞は、上司・相馬健に相談に乗ってもらうように依頼する。
2) 勇磨のもとに、「助川の不正に気をつけろ」という差出人不明の告発状が届いていたのだという。助川というのは、工場長の助川幹夫のことだった。相馬と舞は、群馬工場に乗り込み、帳簿や伝票を見直すことにする。
3) 調査を行うが、不正の証拠はなかなか発見できなかった。菊池一男という社員が以前経理をしていたが、現在は製造ラインに回されていたことを知り、相馬たちは話を聞きにいく。菊池は、「犬にでも聞いてみな」と言うのだった。
4) 舞は、菊池のヒントにより、犬のエサ代として松坂牛が計上されていることに気づく。助川は、助川は取引先からのバックマージンを受け取っていることや、個人的な飲食店の支払いなども会社に付け回していたことが発覚し、その総額は2千万円にまで及んでいた。
5) 勇磨は、助川を解雇する。告発状を出したのは、助川の元いた取引先である大日マシナリーの調達部の部員が出したものであった。確実な証拠があったわけでもなく、また勇磨と面識もあったため、あえて匿名で告発状を出したのだった。相馬は、舞にお見合いの結果を聞く。舞は、「どうしようかな・・・犬にもきいてみたい気分ですよ」と言うのだった。
詳細なあらすじ
花咲舞は、平井エンジニアリング社長・平井勇磨と見合いを行っていた。そこで、銀行員である舞に、平井は相談を行う。そこに、友人の結婚式に出席しにきた舞の上司・相馬健が声をかけてきた。
平井の力になりたいと考えた舞は、相馬に相談に乗ってあげて欲しいと依頼する。平井エンジニアリングを訪れた相馬と舞は、そこで損益計算書を見る。赤字であり、製造コストの見直しが必要と考えられた。
だが、製造を担っているのはワンマンな助川幹夫 工場長であり、社長に就任したばかりの勇磨は、なかなか口出しできないのだという。しかも、助川は先代の社長のときから勤務しており、大口取引先である大日マシナリーから迎えられた男なのだという。
そこで、勇磨は「助川の不正に気をつけろ」という差出人不明の告発状が届いていることを明かす。工場の帳簿や伝票を見直すべきと相馬は考えるが、手元になく、なりゆき上、相馬は群馬工場を訪れることになる。
群馬工場で、相馬と舞は助川工場長、経理課長である多田野に会う。多田野は、助川が大日マシナリーから引っ張ってきた社員なのだという。
相馬は、「新店舗の開設準備中のため、将来の融資先を事前審査しています」とウソをつき、帳簿類、伝票、領収書を提出させる。膨大な量の書類を見ても、なかなか解決の糸口が見えなかった。
そんな中、菊池一男という社員が以前経理をしていたが、現在は製造ラインに回されていることを知る。菊池は、退職を希望しているのだという。相馬や舞たちは、彼に話を聞く。
だが、そこに助川が姿を見せたため、菊池は「犬にでも聞いてみろ。そんなに知りたかったら、犬にでも聞いてみな」と、不可解なことを口にするのだった。勇磨は暴言と思い、相馬たちに詫びる。だが、舞たちはそれがヒントと思い、その意味を考え始めるのだった。
工場の玄関脇には、犬がいた。そこで舞は、何かを閃いて伝票を調べなおす。雑費の伝票の中に、犬のエサ代として松坂牛が計上されていた。舞たちは、多田野を呼び出し、不正に社費を使用している件で追求する。多田野は、ついに助川が社費を不正に使い込んでいることを明かすのだった。
多田野の証言で、助川は取引先からのバックマージンを受け取っていることや、個人的な飲食店の支払いなども会社に付け回していたことが発覚し、その総額は2千万円にまで及んでいた。
助川にその事実を示すと、助川は勇磨に「先代社長は、俺を社長にすると言った。でも、お前が落下傘のように社長の椅子に座った。・・・お前の社長報酬はいくらだ?それと比べれば、こんなのは工場長である俺の福利厚生みたいなもんだ。そうじゃなきゃ、こんな安月給で工場長なんかやってられないんだよ」と言う。
クビを切られることはないと踏んで、足元を見ている助川に対し、勇磨は「あなたには辞めてもらいます」と宣告するのだった。
後日、大日マシナリーとの取引は、そのまま継続することが決定した。告発状に関しては、大日マシナリーの調達部の部員が出したものであった。助川は、関係のない私用の飲み会まで会社の領収書にしており、「何でも落とせる」と豪語していたことで、眉をひそめた者がいたのだった。
だが、確実な証拠があったわけでもなく、また勇磨と面識もあったため、あえて匿名で告発状を出したのだった。
相馬は、舞にお見合いの結果を聞く。舞は、「どうしようかな・・・犬にもきいてみたい気分ですよ」と言うのだった。