ドラマ原作「校閲ガール」あらすじ・ネタバレ

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第一話 校閲ガール!?

河野悦子は、ファッション雑誌の編集部で働くことを夢みて、景凡社に入社した。ところが、配属されたのは、文章や原稿などの誤りや不備を見つけ、訂正する「校閲部」だった。

悦子は、お色気とミステリーを融合させた「エロミス」で有名な本郷大作の校閲を作者本人の指名で担当することとなった。そんな作風にも関わらず、本郷は愛妻家として知られていた。

悦子は以前、「女子大生の言葉遣いが古臭い」「飲んだくれたおっさんに女子大生が声をかけ、なりゆきでホテルに行くという設定がおかしい」などの指摘を行い、本郷を怒らせたことがあったが、それにも関わらず本郷は悦子を指名したのだった。

本郷のいる飲みの席に誘われ、悦子は彼と面識をもつ。その後、悦子は嫉妬深く、本郷が浮気をしないよう常に見張っているという妻に会う。

悦子は本郷の作品の校閲を行っている中、登場人物の移動時間が2時間多いことに気づく。時間が分単位で記載されているのにも関わらず、移動時間がどう考えても長すぎたのだった。

さらに、部長から「本郷先生は、編集者との打ち合わせにも妻がついてくるため、自由な時間はない」と知らされる。そこで、悦子は「あえて小説で移動時間を多く書き、自由な時間を作り出し、愛人と浮気をしているのではないか」と考える。

そこで悦子は、「奥さんと和解してください。そして、正しい移動時間を記載してください」と本郷に頼む。悦子は、ファッション雑誌へ異動したいため、「いいかげんな仕事をしている」と思われたくないのだという。

本郷は、「妻との生活を守りたい」と言って拒否しようとするが、出版された単行本では、2時間余分にかかっていた移動時間は直されていた。本郷は悦子に、「浮気していたわけではなく、一人になりたかっただけなんだ」と明かす。

第二話 校閲ガールと編集ウーマン

悦子は、奇怪なストーリーの『犬っぽいっすね』という小説を校閲する。それは、是永是之という正体不明な作家の作品であるという。

一方、同僚の米岡光男は、大ファンであるという四条真理恵の最新作の校閲を行っていた。同期の藤岩りおんは、悦子と犬猿の仲であったが、四条のファンであり、米岡と意気投合していた。

四条は、文学賞・丸川賞の候補にノミネートされる。その選考会が行われる日、発表を待つ会が銀座の有名店で開かれる。そこに藤岩は行こうとしていたが、悦子は「その格好で行くの?」と指摘する。地味なスーツをいつも着ている藤岩に、悦子は服装・髪型・メイクを指南する。

悦子は、是永是之という作家に出会う。髪型がアフロなことだけが難点であったが、好みの顔であった。

四条の作品は、丸川賞を受賞し、米岡と藤岩は大喜びする。

第三話 校閲ガールとファッショニスタとアフロ

悦子は、ファッション雑誌『Lassy』で連載するフロイライン登紀子の『淑女の羅針盤』というエッセイ集の校閲を担当する。ファッション雑誌をこよなく愛する悦子は、その校閲を担当できることを喜ぶ。

そんな中、正体は隠しているものの、悦子はイケメン作家であると知っている是永是之にコーヒーショップで出会う。声をかけた悦子に、是永は自らがモデルとして出演する東京BOYSコレクションのチケットを渡すのだった。是永について調べた悦子は、彼の正体が「折原幸人」というモデルであると知る。

悦子は、米岡とともに東京BOYSコレクションを訪れる。2人は、関係者を装ってメイクルームにいる是永に会いに行くのだった。

一方、悦子は『淑女の羅針盤』の校閲に入れ込みすぎて、入社試験の校正を行うことをすっかり忘れてしまっていた。米岡の手伝いによって、期日までに終わることができた。

また、『淑女の羅針盤』の再校は、「河野悦子さん以外の人にお願いします」という指定つきで校閲部に回ってくることとなった。「内容にいちゃもんをつける手紙を送った」と、フロイラインを怒らせてしまったようだった。

これらのことが重なり、悦子は雑誌校閲に異動させられる。本来なら、「ファッション雑誌に近づいた」と喜ぶことだったかもしれないが、仕事が認められての異動ではなかったため、悦子はあまり喜べなかった。

第四話 校閲ガールとワイシャツとうなぎ

悦子は雑誌校閲に異動し、そこで『週刊K-bon』という雑誌の校閲を担当する。その雑誌には、本郷のグルメコラムが掲載されており、豪華なものを食べている本郷のことをうらやむ。

そんな中、文芸部の編集者・貝塚八朗から「本郷先生と連絡とってないか?」と訊かれる。本郷は、姿をくらませてしまい、行方不明となっていた。貝塚に頼まれ、悦子は本郷に電話するが、繋がらなかった。しばらくして、本郷からコールバックがあり、インペリアルホテルに呼び出される。

本郷は、「妻がいなくなった」と明かす。そして、妻からの置き手紙「もう我の限を越えました。あなたの浮気相手達にお会いしてきます。守はどうかお好きになさって。亮子」と書かれていた。誤字だらけのその手紙に、悦子は思わず修正をしてしまう。悦子は、本郷に妻を捜す手伝いをするよう頼まれる。

悦子は、貝塚行きつけの店に連れて行かれ、そこで店主に「貝塚さん、あなたのこと好きなんだと思う」と言われ、驚く。

悦子は、是永に会い、「オーディションのためにフランスに行く」と明かされる。そこで、バレンタインデーに会う約束をとりつけ、悦子は大喜びする。

第五話 校閲ガール~ロシアと湯葉とその他のうなぎ

本郷は、置き手紙を残して消えてしまった妻を捜すため、自らも行方不明となっていた。そんな彼を、編集部・貝塚は探し回っていた。

悦子もまた、本郷およびその妻・亮子の行方を気にしており、彼女が「本郷作品を全て読んでいる」ということもあり、その作品の中に手がかりがないか、調べ始める。亮子が好きなのは、『蝶の瞳』という作品であり、悦子は、その作中に多くの料理が登場しているのに気づく。

悦子は、本郷作品の中にありとあらゆる高級食材が出てきているのにも関わらず、そこに「鰻」が登場していなかったことを不思議に思う。そして、亮子の置き手紙にも、「鰻」の文字があった。誤字だらけと思った置き手紙は、実は居場所を示すヒントであったのでは、と悦子は考え始める。

「あなたの浮気相手達にお会いしてきます」というのは、本郷の作品の中に登場する女性たちだった。作品に登場した土地を、作品順に亮子はめぐっていたのだった。悦子はそのことに気づき、貝塚に伝えるのだった。

自分の仮説が正しければ、「明日、2月24日に本郷先生は東京駅に現れる」と悦子は予言する。そして、その予言どおり、本郷は妻を伴って東京にやってきていた。本郷もまた、置き手紙の暗号に気づき、妻を探し出したのだった。

「溜」の誤字は、その文字を使う地名は少なく、本郷の著作では、高知県が舞台となったものだけだった。そのことと、作品に登場してこない食材である「鰻」により、亮子は気づいてもらおうとしていたのだった。

貝塚はファッション雑誌編集部の森尾登代子に恋心を抱いているのだと気づき、自分に対して好意をもっていたのではなかったと気づく。だが、貝塚は森尾をデートに誘うも、断られてしまっていた。

悦子は、是永とのデートを前にして、「世の中の人が内面さえ美しければ全て許されるみたいな風潮はウソだ。それならファッション雑誌も美容雑誌も存在しない」と思う。それと同時に、「もし文章がヘタクソでも書かれていることが事実とは異なっていても、その内容が利益を生みさえすれば許されるなら、校閲なんて必要ない」と気づくのだった。

エピローグ 愛して校閲ガール

悦子は、自宅に今井、米岡、藤岩を呼んで、是永とのデートが上手くいったことを祝うため、飲み会を開く。

悦子は、是永に会って本郷が行方不明になった顛末などを話した。是永は笑い、そして良い雰囲気になったところで、是永は「自分の原稿に、あそこまで丁寧に鉛筆や赤を入れてくれた人はいない」と悦子に感謝する。

是永は、「バレンタインに河野さんからもらったシャツを着たいから、もし良かったらまた会えないかな」と、次のデートの約束を悦子とする。初デートが成功に終わり、悦子は喜ぶのだった。

その飲み会で、藤岩には実はフィアンセがおり、「来年結婚します」と明かす。その発言で他の3人は、敗北感から無言となるのだった。

悦子は喉が渇いて翌朝、台所へ向かう。だが、誰かによって踏み抜かれてしまった床板に足をとられ、悦子は捻挫して全治三週間の怪我を負うのだった。

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