藤村いずみ「あまんじゃく ポイント・オブ・ノー・リターン」あらすじ・ネタバレ・結末

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椙山絵麻は、夫・啓介にDVを受けていた。激しい暴力に耐えながらも、絵麻は不妊治療の末、双子を妊娠する。子供のことを考えると、夫・啓介を排除するしかないと考え、絵麻は折壁嵩男に殺害を依頼するのだった。

折壁は、啓介が一型糖尿病でインスリン注射を行っていると知り、親戚の結婚式に参加する啓介をトイレの個室に連れ込み、大量にインスリン注射を行って殺害する。

その後、絵麻は依頼料を「使ってしまった」と話し、支払いを渋るのだった。そこで弁護士・横倉義實に頼まれ、折壁は支払うよう迫る。すると絵麻は、「支払いを待って欲しい。実は一型糖尿病を完治させるため、胎児を中絶してその膵細胞を移植することになっているの」と明かすのだった。

絵麻は、最初からそれが狙いで「不妊治療」を行っており、移植に備えてHLAの一致する受精卵を使って妊娠していた。啓介は利用された後、不要となったため、絵麻は殺害依頼していたのだった。

それが本当であるという証拠に、と絵麻は手術が行われる日、そして行われる「小石川パナケイア・クリニック」の場所を教える。実際、彼女は指定場所、時間に現れた。

だが、そこに医師として元恋人の梶睦子がいて折壁は驚く。それから間もなく、横倉弁護士は「依頼料が支払われた」と連絡するのだった。

折壁は、睦子に会い、絵麻がどうなったかについて質問する。絵麻は、小石川パナケイア・クリニックで膵細胞移植を受ける予定であったが、やはりそこでの治療費も踏み倒して海外逃亡を図ろうとしていたため、殺害されて胎児とともに臓器を売られた。横倉弁護士に依頼料が支払われたというのも、その臓器を売った代金で支払われていたのだった。

睦子もまた、実家の旅館の負債を返済するため、協力させられているのだという。そして、彼女が生んだ「双子」を人質に取られているため、協力を続けなければならず、睦子は「あなたも私も、ポイント・オブ・ノー・リターンを超えてしまった」とつぶやくのだった。

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