映画「否定と肯定」あらすじ・ネタバレ・結末

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簡単なあらすじ

1) 1994年、イギリス人歴史家デビッド・アービングは、ホロコーストを否定する主張を行っていた。それに対し、ユダヤ人歴史学者デボラ・E・リップシュタットは、自著の中で、デビッドの意見を否定した。

2) 結果、デビッドは名誉毀損でデボラおよび出版社を提訴する。デボラは、デビッドの主張が偽りであると立証しなければならなくなり、リチャード・ランプトン弁護士とともに、ポーランドのアウシュビッツ収容所を訪れて調査を行う。

3) 法廷では、デビッドがデボラや弁護団の用意した証拠などに巧みな弁論テクニックで「反論」する。デビッドは、時には無礼な質問や言葉を行うこともあり、デボラは我慢ならなくなり、ホロコーストの生存者とともに自ら法廷に立って反論したいと思う。だが、弁護団は冷静にデビッドの主張を否定し、矛盾点などを突いていくという戦略をとり、デボラを説得する。

4) 裁判官はデボラや彼女の弁護団の主張が正しいと認め、デビッドの訴えを棄却する。彼女の礼儀正しい態度は賞賛され、デボラの主張がデビッドの偽りの主張を打ち破ったと見なされるのだった。記者会見で、デボラは勝利をもたらした弁護団の戦略について賞賛する。

詳細なあらすじ

1994年、イギリス人歴史家デビッド・アービングは、ホロコーストを否定する主張を行っていた。それに対し、ユダヤ人歴史学者デボラ・E・リップシュタットは、自著の中で、デビッドの意見を否定した。

結果、デビッドは名誉毀損でデボラおよび出版社を提訴することになった。イギリスでは、名誉棄損による訴訟などにおいて、訴えられた被告側に立証を行う責任があった。そのため、デボラは弁護団とともに、「デビッドの唱えるホロコースト否定論」が誤りであると立証する必要があったのだった。

デボラとリチャード・ランプトン弁護士は、ポーランドのアウシュビッツ収容所を訪れ、地元の学者とともに見学を行うのだった。

デボラは、デビッドによる無礼な質問に苛立っていた。そんな中、弁護団は勝訴するための邪魔になっていまうと考え、デボラの裁判への表立った関与を最小限に抑えようとしており、彼女はそのことに不満を募らせていた。

イギリスのユダヤ人コミュニティのメンバーは、「デビッドばかり言いたい放題にさせないで欲しい」と、デボラの出廷を望んだ。デビッドがエゴを剥き出しにする一方、弁護団は冷静に、陪審員を関与させずに裁判官による判決を下すよう、優位に事を進めていた。

デボラはホロコーストの生存者にアプローチし、証言をお願いできないか、と頼んでいた。だが一方、彼女の弁護団は、提出した証拠に反論を繰り返すデビッドに対応することに集中していた。

デビッドは、アウシュビッツでのガス室の存在について疑いがあり、「ツィクロンB(収容所で用いられていた毒ガス)を放出する穴が天井にないのはおかしい」と主張していた。この指摘は、大々的にマスコミに「no holes、no holocaust」と取り上げられる。

このことにデボラや、ホロコースト生存者は激怒し、自ら法廷に立とうとするのだが、アンソニー・ジュリアス弁護士は、「デビッドはホロコースト生存者を侮辱し、悪用するだけだ」と止める。リチャード弁護士もまた、デビッドを説得し、自らの作戦について説明して信頼を得る。

裁判では、デビッドは巧みな弁論テクニックで反論し、弁護団に対抗しようとしていたのだが、一方、弁護団はデビッドの矛盾点などを的確に指摘していた。審理終了後、裁判官はデビッドの主張が偽りであり、デボラの主張が正しいと確信した。

デビッドの訴えは棄却され、デボラたちは勝利する。彼女の礼儀正しい態度は賞賛され、デボラの主張がデビッドの偽りの主張を打ち破ったと見なされるのだった。記者会見で、デボラは勝利をもたらした弁護団の戦略について賞賛する。

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