簡単なあらすじ
1) 大手建設会社の蔵中建設が倒産し、東京第一銀行内部で賄賂を受け取った人物がいたと告発があった。花咲舞(杏)と相馬健(上川隆也)は、堂島専務(石橋凌)に呼び出され、賄賂について「極秘調査」を依頼される。
2) 1億円を受け取った賄賂は、真堂常務(生瀬勝久)の口座に振り込まれていた。そのことを舞は問いただすが、真堂常務は否定しなかった。
3) 真堂常務の行動や態度に腑に落ちない点を感じた舞は、調査を続行し、背後に芹沢龍一頭取(村井國夫)が関わっているのではないかと考える。
4) 舞と相馬は、役員会議で芹沢頭取の融資の見返りによる賄賂を受け取った事実を暴く。芹沢頭取は辞任となり、真堂常務が新頭取となる。堂島専務は、子会社に出向となった。
起:賄賂の調査
大手建設会社の蔵中建設が倒産し、東京第一銀行にも50億円もの焦げ付きが生じることになる。行内が騒然とする中、花咲舞(杏)と相馬健(上川隆也)は、堂島専務(石橋凌)に呼び出され、「極秘調査」を依頼される。
蔵中建設の社員から、「社長には数十億円の裏金があり、1億円が東京第一銀行に、賄賂として流れた」と告発があったという。債務回収が出来ない以上に、賄賂となれば大問題となる。しかも、かなりの行内でも権力を持つ人物が関与しているのは間違いないであろう、と堂島専務は考えたのだった。公に調査を行えば、証拠を隠滅される恐れがあり、舞たちに隠密での調査を依頼したのだった。
舞と相馬は、告発した相手に会い、蔵中建設の裏帳簿を見せてもらう。そこには、東京第一銀行外である白水銀行に、「真藤毅」名義で1億円が振り込まれていたのだった。この帳簿からは、賄賂を受け取っていたのは真藤常務(生瀬勝久)ということになってしまう。
承:真堂常務への疑惑
「銀行のために」問題のある行いをすることはあっても、私服を肥やすために賄賂を受け取ることなどないと考えた舞は、真堂常務に直接問いただす。真堂常務は、賄賂を受け取った事実を否定しなかった。
話は芹沢龍一頭取(村井國夫)にまで伝わり、芹沢頭取は役員会議を開くことを決定する。芹沢頭取は、真堂常務に暗に辞職を迫る。真堂常務が辞職する意向であると知った舞は、当初、真堂常務が融資を行わないつもりであったことや、彼の態度が腑に落ちないと考える。
さらに、真堂常務の妻に、彼の手帳を見せてもらい、そこには「S」なる人物に蔵中建設への融資を無理強いされている様子が書かれていた。
転:芹沢頭取の罪
「S」という人物が、芹沢頭取と考えた舞たちは、社用車の使用記録などを調べ、芹沢頭取の側近が社外に出ていることを突き止める。
役員会議で、舞と相馬が事件のあらましを説明する。真堂常務の不正を暴くかと思いきや、賄賂として渡された1億円がすぐさま現金として下ろされ、さらには金塊に変えられていたことを明らかにする。
その金塊は、東京第一銀行のマスコットキャラクターの形に変えられ、さらには塗装までされて偽装されていた。そのマスコットキャラクターは、芹沢頭取の退職時に贈られる予定であった。
結:決着
しらを切る芹沢頭取だったが、舞は「不正を暴くことで潰れてしまうような腐った銀行ならば、潰れてしまった方が良い!」と啖呵を切る。この言葉に突き動かされた真堂常務は、「芹沢頭取に指示され、融資を行った。賄賂は芹沢頭取に渡った」と告発するのだった。
芹沢頭取は責任を問われ辞任。真堂常務もまた、黙認していた責任を問われ、子会社に出向となった。新頭取には、堂島専務が就任し、舞の言葉を引用しつつ、頭取就任の挨拶を行うのだった。
舞は「銀行を辞めようと思った」と母親の墓前で報告するが、不正を正す自分の責務を行うため、いつものように銀行へと出勤するのだった。