あらすじ:ネタバレなし部分まで
新聞記者のスティーブ・エベレット(クリント・イーストウッド)は、かつては一流紙の敏腕記者であったが、元アルコール依存症であり、女性問題も相まって、現在は地方紙の新聞記者で閑職に追いやられていた。
同僚の女性記者ミシェル(メアリー・マコーマック)が交通事故で急死したため、彼はミシェルの仕事を引き継ぐこととなっていた。その仕事というのは、フランク・ルイス・ビーチャム(イザイア・ワシントン)死刑囚のインタビューであった。ビーチャムはインタビュー翌日0時1分に死刑執行がなされる予定であった。
ビーチャム死刑囚は、過去には素行が悪かったのだが、結婚・一人娘をもうけたことで足を洗い、整備工として働いていた。そんなビーチャムであったが、彼は6年前、妊娠中のコンビニ店員のエイミー・ウィルソン(マリッサ・リビシ)を殺害した罪で死刑判決を受けていた。
ビーチャムは当時、エイミーに金を貸しており、その返済トラブルで彼女を殺害したと考えられていた。スティーブは、現場となったコンビニを訪れ、さらには事件の証言者に会って話を聞く。そこで彼は、証言者の角度からは、裏口から逃げたビーチャムが「拳銃を持っていた」様子は見えないはずであり、証言に矛盾があることに気づく。
スティーブは、ビーチャム死刑囚にインタビューをしに行く。彼の証言は、
・エイミーから返済の先延ばしをお願いされ、その依頼を承諾した。
・コンビニでトイレを借りたところ、争うような声と銃声が聞こえた。
・トイレから出て行くと、エイミーが倒れており、蘇生を試みようとした。
・だが、エイミーは死亡し、そこに客がやってきて逃げ出した。
というものであった。
あらすじ:ネタバレあり・結末まで
スティーブはビーチャムの無実を信じ、タイムリミットが迫る中、再び事件を再調査し始める。ミッシェルの調査資料によると、現場には販売機でコーラを買いにきていた少年ウォーレン・ラッセル(ケイシー・リー)がいた。スティーブは彼に会いに行くが、祖母は「3年前に殺された」と明かされる。
手がかりを失ったスティーブは、バーで飲んでいると、エイミーの事件がテレビで放送されていた。彼女のつけていたロケットペンダントを見ていると、ラッセルの祖母がつけていたものに似ていると気付く。
そこでスティーブは、エイミーを殺害した真犯人はラッセルであると気付くのだった。スティーブはラッセルの祖母に再び話を聞きに行く。そこで彼女は、そのペンダントをラッセルにもらったこと、そしてその表情は大変なことをしでかした様子であったことを明かすのだった。
スティーブは、彼女を連れて州知事へと向かう。一方、刑務所ではビーチャム死刑囚に麻酔薬が投与されていた。続けて筋弛緩剤が投与されようとしている中、中止を告げる知事の電話が鳴るのだった。
ビーチャムが釈放された後、スティーブはクリスマスでにぎわう街で、彼が妻と娘と楽しそうに買い物をしている様子を見かける。スティーブとビーチャムは言葉は交わさず、離れたところから視線をわずかに合わせた後、二人ともその場を立ち去るのだった。