鈴木大輔(中島裕翔)は、蟹江貢(小手伸也)弁護士に案件を押し付けられる。その案件とは、立ち退きを命じられている部屋の借り主である女性だった。そのマンションでは下水に問題があり、酷い悪臭が立ち込めていた。そのため、ストレスで飼っていたうさぎは死んでしまい、うつ病となってその女性は家賃を滞納していた。
それでも立ち退きを拒否している女性に、大輔は会って話を聞く。たしかに部屋は悪臭がしており、2年前から大家になったという男性が現れるのだが、大輔が弁護士と名乗るとすぐに引き返し、部屋にも上がろうとしなかった。
一方、甲斐正午(織田裕二)弁護士は上司の幸村チカ(鈴木保奈美)に言われ、製薬ベンチャー企業・ナノファーマの薬害訴訟を担当する。代表である辛島は、幸村の元夫だった。辛島とパートナーである立花博士は、辛島と私生活でもパートナーであった。そのため、元妻である幸村の弁護は拒否し、甲斐が引き受けることとなった。
ナノファーマは、関節骨化症の薬を開発し、販売していた。ところが、9人の患者から「肝障害がみられている」と訴えられていた。
大輔は初となる裁判を担当するが、相手弁護士の畠中にやり込められてしまう。敗訴となるが、甲斐は畠中のことをよく知っており、軽い事件に畠中が出てくるわけがない、とこの裁判には裏があると読み、大輔に控訴を命じる。
甲斐もまた裁判を担当するのだが、相手方の弁護士は「治験データには問題なかったが、裁判に提出された証拠がいくつか抜けている。故意に抜いているのではないか。そこに肝機能障害例が掲載されていたのではないか」と指摘する。
大輔は、依頼人が「悪臭だけでなく、シラミにも悩まされていた」と聞かされ、さらにはそのシラミが海外に棲息するものであると知る。また、大家が中古マンションを買いあさり、リノベーションで大金を得ていたことが明らかとなる。大輔は、シラミや悪臭で住民を故意に退去させていたと考え、「被害者の会」を立ち上げる。
甲斐は、立花博士と辛島が、幸村との離婚前に不倫関係にあったのではないかと睨む。そして、証拠を隠した原因が、そこにあるのではないかと考え、幸村と立花に話をさせるのだった。幸村は不倫関係を認める。
甲斐はさらに、薬害被害者の会の患者たちを集め、そこで「辛島もまた、関節骨化症だった」と明かす。立花が証拠を隠していたのは、そこに辛島のデータが掲載されていたからであり、不倫の事実を隠したい立花は、証拠を提出できなかったのだった。辛島は、同じ病気に苦しむ人々を救いたいと訴え、結果、多額の賠償金を払うことは免れるのだった。
大輔は、大家のもとに出向き、そこで原告の女性の家にあったカーペットを取り出す。大家は、そこにシラミが付着していると知っており、逃げ出そうとする。「シラミと悪臭で住民を退去させようとしていた。このことを警察に届け出ましょうか?」と詰め寄り、大家は観念して賠償に応じるのだった。