篠崎署管内で、サルウィン共和国から亡命目的でやってきた男性・マニーが後頭部を殴られ、死亡する事件が発生する。マニーは、伊丹(川原和久)刑事行きつけの牛丼店の店員だった。
その縁もあり、伊丹は彼の姉・マリアに「犯人を必ず逮捕する」と約束する。だが、犯人は衆議院議員・敷島純大(井上肇)の息子・純次であり、敷島代議士は警視庁に圧力をかける。
篠崎署主導で捜査を行うということになるが、聞き込み調査も行っていないようだった。そこで伊丹は一人で捜査を続行し、相棒・芹沢(山中崇史)刑事にも手を引かせる。芹沢は心配し、杉下・冠城に捜査協力を依頼する。
杉下は、篠崎署管内で外国人暴行事件が多発していることに目をつけ、SNS上でフォロワーの多い、保守派の敷島代議士に行き着く。捜査の手が及びつつあることから、焦った純次は、一人でいた伊丹刑事を襲撃し、負傷させる。伊丹は、ボールペンを純次の脚に刺し、証拠を手に入れる。
純次は、窃盗を働いていた外国人を仲間とともに捕らえ、疎遠だった父親と和解。その後も、父親と関係を修復すべく、外国人排斥のための過激な行動に出ていたのだった。
杉下と冠城は、自宅から逃亡しようとした純次を仲間とともに逮捕する。伊丹は純次を取り調べ中、胸ぐらをつかんでしまい、その行為が問題視され、懲戒処分の恐れがあった。
だが、その取り調べ中、純次の証言で「背後から襲う」「顔など覚えていない」といったことから、マニーの司法解剖の結果と矛盾が生じていることに気づく。マニーは、反撃をしており、相手を殴りつけた際に小指を骨折していた。
実際、純次が襲った4人は生存しており、4人目の人物が死んだふりをしていたため、殺害してしまったと思い込んでいたのだった。マニーを殺害したのは別の人物で、牛丼店の客だった。派遣切りにあった彼は、クーポン券が時間帯限定で使えず、笑っていたマニーに「バカにされた」と思い込み、彼に襲いかかった。結果、マニーは後頭部を壁に打ち付けられ、反撃した後に脳内出血で死亡したのだった。
敷島は息子の暴行事件が明るみとなり、失脚することが目に見えていた。伊丹刑事に対する訴えを取り下げ、伊丹は懲戒処分を免れたのだった。