遺留捜査2021第一話「画家・中森司郎のスプーン」

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簡単なあらすじ

百貨店を経営する深谷成章(山田明郷)会長がヒ素で毒殺される。犯人として名乗り出たのはメイドの奥田彩月(中山忍)だったが、彼女は成章の妻である美幸(福井裕子)に名乗り出るよう依頼されていたのだった。

犯人は長女・佳菜子だった。佳菜子は父・成章に出資を断られ、殺害するに至った。彩月は裁判出廷直前に起こった騒動に乗じて逃亡するが、佳菜子に殺害されてしまう。

この一連の事件の鍵を握るのは、画家・中森司郎が画材として使用していたスプーンだった。そのスプーンが、成章に贈られていたことから、中森司郎と成章が親友関係であることが明らかとなる。

中森司郎の手紙から、彩月が中森司郎の隠し子であると判明する。そのため、成章は妻のドナーとなって救ってくれた中森司郎のため、彩月、そして施設に預けた彼女の娘である須藤温香を家に招き入れて支援していたのだった。

彩月は、温香に母親であることを名乗り出てはいなかった。そのことを「温香にバラす」と脅され、彩月は成章殺害の犯人として出頭するよう佳菜子に指示されたのだった。佳菜子は、長女の佳菜子から犯行を打ち明けられ、娘を守るため彩月に命じたのだった。

詳細なあらすじ

百貨店を経営する深谷成章(山田明郷)会長が、自宅でヒ素により毒殺される。外部から侵入された形跡はなく、自宅内部にいた者の犯行と考えらえた。

自宅にいたのは、
・成章の妻:美幸(福井裕子)
・百貨店の社長を務める長男:尚一(草野イニ)
・フィットネスクラブを経営する長女:佳菜子(山田キヌヲ)
・画廊を営む次男:俊介(永野宗典)
・メイド:奥田彩月(中山忍)、美川依子(吉川依吹)
だった。

以前から、家族が相続を巡って対立していた。特に、時価3億円と言われる画家・中森司郎の名画『黄昏』は、長男・尚一が海外の大手企業と業務提携を行うため、そして画廊を営む次男・俊介が我が物にしたいと考え、対立していた。

糸村聡(上川隆也)刑事は、現場のアトリエで1本のスプーンを見つける。画廊になぜスプーンがあるのか、糸村は疑問に思う。そのスプーンには、絵の具とペインティングオイルが付着しており、画材として使用されていた可能性があった。

毒物が混入された紅茶ポットから、メイド奥田彩月の指紋が検出される。彩月は、DV夫を殺害した罪で服役した過去があった。彩月は、「私が殺しました」と自ら認め、逮捕される。服役した経緯のあった彩月を自宅に招き入れたことから、成章の隠し子ではないかと佐倉路花(戸田恵子)刑事らは考えるが、彩月は否定する。

そんな中、次郎・俊介は『黄昏』を展示し、他の中森司郎作品を集めて中森司郎展を開く。俊介は、画廊に勤務していた須藤温香にキュレーターとともに展示を取り仕切るよう指示する。

画廊では展示会が行われるが、その作品のほとんどが贋作と明らかになり、須藤温香が詐欺を働いたとして逮捕される。そのことを聞いた彩月は、「私は殺してません!」と酷く取り乱す。そんな中、暴れた被疑者の騒動に乗じて彩月は逃げ出し、その後、神社で刺殺体として発見されるのだった。

この連続殺人の犯人は、長女・佳菜子だった。佳菜子は、出資を断った父・成章に怒りを覚え、殺害したのだった。さらに、佳菜子に犯行を打ち明けられた母・美幸は、彩月に「犯人として名乗り出て欲しい」と依頼する。

彩月は、温香の母親だった。服役中、彩月は温香を産むが、自ら育てることを諦めて施設へと預けていた。その親子関係を知っていた佳菜子は、「あなたたちが親子であると温香さんにバラす」と迫り、彩月に犯人と名乗り出るように命じたのだった。

彩月は、その時の音声をスマホに録音しており、証拠として残していた。「温香のことを守る」と約束したにも関わらず、温香が詐欺で逮捕されたため、「私は犯人ではない!」と取り乱したのだった。

糸村刑事は、スプーンが中森司郎から深谷成章に贈られたものだと突き止め、彼らが親友であることを突き止める。そして、中森司郎の手紙から、彩月が中森司郎の隠し子であることが判明する。また、佳菜子は以前、白血病になっており、中森司郎に骨髄移植のドナーになってもらっていたことが明らかとなる。深谷成章は、中森司郎にただならぬ恩を感じており、不遇な環境にいた彩月、そして温香を家に招き入れて支援していたのだった。

中森司郎は、温香に絵を渡して欲しいと深谷成章に依頼しており、そのことを知った俊介は、温香をキュレーターと共謀して罠に陥れ、逮捕させたのだった。

温香は、母・彩月と中森司郎から愛されていたことを糸村刑事から知らされて泣き崩れるのだった。

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