三人死ぬ(世にも奇妙な物語 1991年5月3日放送)あらすじ[ネタバレあり・結末まで]

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「三人死ぬ」前半部分(ネタバレなし)

武内弁護士(露口茂)は、ワイドショー『レディースモーニング』でコメンテーターをしていた。その番組で、武内は刑法の「緊急避難」について解説し、「私だったら、自分の命を守るために他人を犠牲にするより、自分の命を犠牲にします」と語っていた。

武内は出番が終わり、入れ違いでスタジオに水晶玉を持つ超能力者が入ってくる。その超能力者は、水晶玉で時空を超えることができるのだという。そのスタジオで今回、「過去の映像」を見るのだという。

未解決の「4億円事件」を見た超能力者は、犯人の顔を「右目の下にほくろがあります」と告げる。だが、武内は事件の目撃者情報を知っており、「左目だろ。ちゃんと勉強しとけ」とつぶやいてスタジオを後にする。

武内は帰り際、ディレクターに「来週は過去の事件、四共銀行猟銃人質事件を取り上げようと思います」と話す。それは犯人が3人の人質を猟銃で射殺した事件だった。

楽屋に戻ると、そこには水晶玉が置かれていた。武内はその水晶玉を触って、落としてしまう。武内は慌てて、その場を立ち去ってタクシーに乗る。

正義感を振りかざす武内は、「自らを犠牲にしても他人を助ける」と言いますが、果たしてそのようなことができるのでしょうか。

「三人死ぬ」後半部分(ネタバレあり、結末まで)

タクシーのカーステレオから曲が流れ、武内は「古いな。なんて言ったっけ?この曲。カラオケでよく聞くんだが」と言うと、運転手は「これは島倉千代子の新曲ですよ」と言う。

現金を振り込む必要があった武内は、タクシーを近くの銀行に止める。またタクシーに乗るため、カバンはタクシーに置いたままにする(ディレクターに渡された四共銀行猟銃人質事件の資料もその中にある)。

ATMで操作を行うが、「このカードはお取引できません」と表示される。見ると、「昭和62年」と4年前の年代がレシートに書かれており、武内は警備員に話しかけ、「どうなってるんだ?支店長を呼んでくれ」と言う。

そんな中、猟銃を持った男が押し入り、武内を殴りつける。猟銃を発砲した犯人は、バッグにカネを詰めるよう女性行員に指示する。銀行員が警察に通報するボタンを押したところ、犯人はそれに気づいてその銀行員を射殺する。

犯人は銀行に立てこもり、行員や客を人質にとる。そこで武内は、自身がタイムスリップして、四共銀行猟銃人質事件に巻き込まれていると気づくのだった。犯人は3人を射殺し、翌朝に警官隊によって射殺されるはずだった。

すでに1人が死んでおり、「事件解決までにあと2人が死ぬ」と武内は密かに思う。だが、そんな武内を刑事であると疑った犯人は、武内に猟銃を向ける。だがそこで、老人が立ち上がり、「私をその人の代わりに殺せ」と言う。

老人はその後、「女性たちは解放してはどうかね」と提案するのだが、そんな老人を犯人は射殺する。武内は、老人に忠告しようとしたのだが、結局しなかった。その後、武内は「死ぬのはあと一人…」と思う。

警官隊が突入するまであと3時間となる。そんな中、人質の一人がその場からこっそり逃げ出そうとしていた。武内は、「人質が逃げたとなれば、犯人は怒り狂う。俺は真っ先に殺される…」と思い、犯人に「逃げるぞ!」と伝える。逃げようとしていた男性を犯人は射殺する。武内は人質たちから非難の目で見られるが、「これは緊急避難だ。俺が助かるためには仕方なかったんだ」と思う。

朝になり、犯人は警官隊に射殺される。武内は安堵して立ち上がるのだが、犯人が倒れたと同時に、猟銃が発射されてしまう。散弾を顔面に浴びた武内はまだ生きていたが、重体だった。

そこで武内は、事件の資料について書かれていた内容を思い出す。「三人死亡、一人重体で後に死亡。その一人は身元不明だった」と。

自分可愛さに他人を犠牲にしたところ、その報いは結局返ってきたというオチです。緊迫感のある見事なストーリー展開で、20分ほどの作品とは思えません。

「三人死ぬ」制作情報

・脚本:棟居仁

・監督:山田大樹

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