「嫌われる勇気 第3話」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

1) 名門女子高・慶徳女子の数学教師・吉野沙織(上野なつひ)が、自宅マンションで殺害された。何者かによって部屋は荒らされ、財布、パソコン、携帯電話などが持ち去られており、強盗殺人であると浦部義孝(丸山智己)刑事は考える。

2) 第一発見者は、吉野の教え子・仁科恵(高月彩良)だった。彼女は、親しくしていた恩師が死亡したわりには、落ち着き払っており、蘭子は恵に疑いを持つ。通話履歴からこの1週間、恵が吉野に電話をかけなくなっており、同時期から恵が家を出ていることに蘭子は気づく。そのことを指摘するが、恵は「私を疑っているなら、証拠を持ってきてよ」と言って立ち去る。

3) 吉野は、SNS上で裏アカウントを持っており、そこで日々、学校でのうさを晴らしていた。だが、彼女は学校では理想の教師を演じており、浮いていた恵にも優しく接していた。そんな中、恵は吉野の裏アカウントを発見してしまい、吉野が本当は自分のことをどう思っているのか気づいてしまう。

4) 凶器の包丁が発見され、恵の指紋が発見される。だが、彼女には事件発生時刻、確実なアリバイがあった。犯人は、恵の母親だった。母親は、家出した恵を匿っていると思った吉野の家に行き、そこで恵の悪口を言う吉野に激昂し、殺害してしまったのだった。

5) 母親は、「あの女の家にいるのね?今から連れ戻しに行く」とメールを恵に送っていた。そのため、恵は吉野の部屋に行った。そこで遺体を発見し、母親の犯行と気づいたのだった。恵は、母親をかばうため、鉄壁なアリバイのある自分が偽装工作を行い、自らに疑いが向くように仕向けたのだった。

ここがポイント

仁科恵に対して、母親、そして教師の吉野沙織は「なりたかった自分」を重ねていた。だが、吉野の思いは「所詮他人」であり、破綻してSNSの裏アカウントにその思いを吐き出していた。

母親、吉野の共通点としてはさらに、学歴にコンプレックスを抱えている。その点では競争に敗れた人々である。大文字教授は「競争には、勝ち負けがつきまといます。競争の中にいる人は、心が休まらない。でも、他者は、それほど自分のことを気にしてはいない。他者の顔を気にするのは、あなただけだ」と語り、この悲劇の背景には、「競争・比較の中、他者のことを強烈に意識してしてしまう自分」があるのだと指摘する。

詳細なあらすじ

名門女子高・慶徳女子の数学教師・吉野沙織(上野なつひ)が、自宅マンションで殺害された。何者かによって部屋は荒らされ、財布、パソコン、携帯電話などが持ち去られていた。

庵堂蘭子(香里奈)は、青山年雄(加藤シゲアキ)とともに柔道の稽古を行い、蘭子は柔道三段の青山を投げ飛ばす。青山は、柔道ですら蘭子に敵わず、愕然とする。そんな中、殺人が起きたとの一報が入る。現場は、吉野の部屋だった。

荒らされた部屋により、浦部義孝(丸山智己)は強盗殺人だろうと推測する。蘭子は、吉野の携帯電話に入っていた、吉野と教え子・仁科恵(高月彩良)の写真を見つける。恵は第一発見者であり、「部屋に呼ばれて、強盗と鉢合わせした。強盗は男性で、身長175 cmくらい」と言う。蘭子は、親しくしていた恩師が死亡したわりには、落ち着き払っている恵に疑いを持つ。

吉野は、背後から包丁で刺されており、一撃で致命傷を負っていた。吉野を司法解剖した相馬めい子(相楽樹)は、右の手のひらに赤い湿疹があると、報告する。蘭子は、早急に原因を調べて欲しい、と言う。めい子は、蘭子の態度に苛立っており、それを大文字哲人(椎名桔平)に相談していた。

蘭子は、青山とともに、吉野が勤務している高校へ行く。恵の同級生は、「恵は常に学年トップだけど、近寄りがたい雰囲気。でも、吉野先生にだけは心を開いているようだった」と証言する。だが、異なる生徒は、「険悪な雰囲気で、吉野先生と仁科さんが言い争ってるのを見た」と言う。

恵は、「犯人は杜撰な強盗」と言うが、蘭子は「明確に否定します」と言う。指紋は拭き取られており、PCのアダプターなどは手付かずであったため、転売目的でPCを盗んだとは考えにくかった。

吉野は、同僚の三島玲子とトラブルを起こしていた。三島の婚約者を、吉野が誘惑して奪ったのだった。そのため、三島が実行犯を雇って殺害させたのでは、と浦部刑事らは推理する。

蘭子と青山は、恵の自宅を訪れる。母・美子(霧島れいか)は、恵は成績優秀で、「娘のために何でもしてきた」と話す。

大文字は、青山に「相馬めい子君は、蘭子君にライバル意識、劣等感を抱いているようです。競争には、勝ち負けがつきまといます。競争の中にいる人は、心が休まらない。でも、他者は、それほど自分のことを気にしてはいない。他者の顔を気にするのは、あなただけだ」と言う。そのことが、今回の事件の犯人像なのだという。

通話履歴からこの1週間、恵が吉野に電話をかけなくなっており、同時期から恵が家を出ていることに蘭子は気づく。そのことを指摘するが、恵は「私を疑っているなら、証拠を持ってきてよ」と言って立ち去る。

吉野のSNS上の裏アカウントには、生徒への罵詈雑言が書かれていた。吉野には裏の顔があり、やはり吉野が三島の恋人を奪ったのだった。蘭子は、吉野が三島に劣等感を感じていたのだと考える。吉野は、慶徳女子を受験するも失敗。一方、三島は合格し、さらには恵の信頼を勝ち取っていた。

そこで、劣等感を感じていた吉野は、三島の恋人を奪って優位に立とうとしたのだった。さらに、吉野はなりたかった自分を恵に見立て、自己満足に浸っていた。だが、結局は他人であり、そう思い込むことはできなかった。そのため、裏アカウントで不満を吐き出していた。

そんな中、その裏アカウントのコメントを恵は見てしまう。吉野に騙されていたと分かった恵は怒りを覚え、吉野を殺害したのだった。

凶器の包丁が、植え込みの中から発見される。その包丁には指紋が付着しており、恵の指紋と一致した。だが、恵は「犯人が、私が気絶している間に握らせて指紋をつけた」と言う。さらに、恵は「犯行時刻とされる時間に、ネットカフェにいました」と証言する。防犯カメラから、その証言は裏付けられた。

大文字は青山に、「アドラーは、優越性の欲求は認めています。ただ、他人との競争ではなく、自ら一歩を踏み出していくことが重要であるとしています」と説明する。

蘭子は、手の湿疹が殺害される直前にかぶれたのだと突き止める。そして、その原因物質は、カトレアの花粉だった。恵の母親は、植物園で働いており、衣服にカトレアの花粉が付着していた。

吉野を殺害したのは、恵の母親だった。恵を匿っていると考えた母親は、吉野に詰め寄った。結果、吉野に「あの子は、クラス中から嫌われている」などと言われ、激怒した母親は、吉野を殺害したのだった。

その後、恵が吉野の部屋を訪れた。そこで、犯人に気づいた恵は、母親をかばうために偽装工作を行ったのだった。自分に疑いの目がかかるようにしても、アリバイもあるために言い逃れできると考えていたのだった。

「恵のために」と必死に訴える母親に、蘭子は「その言葉、明確に否定します」と言う。恵の母親もまた、自分の人生の生き直しを図るべく、恵に期待をかけていただけだ、と指摘するのだった。

事件当夜、恵は母親から「あの女の部屋にいるんでしょ?今から連れ戻しに行く」というメールを受け取っていた。そのため、恵は吉野の部屋を訪れた。そこで吉野の遺体を発見し、母親の犯行と考えたのだった。

母親をかばった理由について、蘭子は「それはあなたの弱さです」と言う。だが、青山は「彼女は言葉足らずなんだ…きっと、これからは自由に生きるべきだって、言ってるんだと思うよ」と言う。

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