簡単なあらすじ
1) 別府司(松田龍平)は、仲のいい同僚・九條結衣(菊池亜希子)と、いつものようにカラオケに行く。そして、いつものようにSPEEDの『White Love』を歌っていると、突然結衣は「私、多分結婚する」と言い出し、寝耳に水な別府は驚く。そして結衣は、「結婚式でギャラを出すから、演奏してくれない?」と依頼する。
2) 家森諭高(高橋一生)は、別府からその話を聞き、「これは行間(を読むべき)案件だ」と言い出し、「結婚するのを止めて欲しいという意味ではないか」と言う。だが、別府は、巻真紀(松田たか子)のことが好きであり、結衣のことは女友達としてしか考えていなかった。
3) 別府は、真紀に「真紀さんのことが好きです。あなたを捨てて出ていった男よりもずっと」と好意を伝える。だが、未だに家を出ていった夫のことを想い続ける真紀は、「夫が急にいなくなって、今までよりずっとそばに存在を感じるんです…今なら落ちるって思ったんですか?捨てられた女、舐めんな!」と怒りを露にする。
4) 別府は、結衣とカラオケに行き、そのまま彼女の家に行く。そこで別府は結衣に迫って関係を持つ。別府は、「僕と結婚しましょう」と言うのだが、結衣は「こういうタイミングで、男がそういう気持ちになるのは分かるよ」と言って軽くいなす。別府は、結衣のためにカルテットに呼びかけて結婚式で演奏を行う。そこで、別府はカラオケでよく2人で歌ったSPEEDの『White Love』を演奏する。
詳細なあらすじ
家森諭高(高橋一生)は、せっかくブイヤベースを作ったにも関わらず、巻真紀(松たか子)世吹すずめ(満島ひかり)が餃子の話をしていることに腹を立てる。その様子もまた、すずめは録音しており、依頼主である巻鏡子(もたいまさこ)に経過を報告する。
鏡子は、「せいぜい、友達づきあいを楽しんで。最後の最後で裏切ってくれればいいですから」と言う。すずめは、カラオケボックスで、家森や別府司(松田龍平)がいたことにも、何か意味があるのでは、と考え始める。
カルテット・ドーナッツホールは、レストラン「ノクターン」で演奏を行う。
別府は、いつものように同僚の九條結衣(菊池亜希子)とカラオケに行く。すると、そこで「私、多分結婚する」と聞かされて驚く。相手は上海の日本支社にいる人物であり、「結婚式でギャラを出すから、演奏してくれない?」と言われる。
家森は、来杉有朱(吉岡里帆)とLINEのID交換をしたのだが、有朱は相手にしていないようだった。だが、家森は「これは行間案件だ」と言い、脈ありだと思い込んでいた。
一方、別府は結衣に「結婚するかもしれない」と言われた、と話す。別府は、「行間案件だ。それは止めてくれって意味でしょ」と言う。
別府は、すずめに「家森さんのこと好きでしょ?」と言う。すずめは「好きです。でも、誰にも言わないでくださいね」と嘘をつく。すずめは、別府に「真紀さんのこと好きですよね?」と言い、別府は好意があると認める。別府は、音大時代にコンサートホールで一人練習する真紀の姿を見て惹かれたのだった。
結衣は、寿退社することとなった。色々と質問する別府に、結衣は「何かご意見でも?」と言う。
家森は、柄の悪い男たちに、クルマで追い掛け回される。
別府は、真紀に好意を隠した上で、「片思いをしている」「その人は不倫しているんで」と言う。そして、学園祭で宇宙人の格好をしていて、初めて真紀と出会ったこと、二回目、三回目と会った時のこと、そして「もう一度会えたら、声をかけよう」と思っていたと明かす。だが、次に真紀とあったのは、結婚式場であったのだと話す。
さらに、「カラオケボックスで会ったのは、偶然ではなかったんです。会いに行きました」と明かす。そしてついには、「真紀さんのことが好きです。あなたを捨てて出ていった男よりもずっと」と言ってしまう。
その言葉に、真紀は聞いていられず、席を立ってしまう。「おかしいって思ってたんです。運命だって思ってたのに。でも、カルテットが急に揃うなんておかしいですよね」「夫が急にいなくなって、今までよりずっとそばに存在を感じるんです…今なら落ちるって思ったんですか?捨てられた女、舐めんな!」と怒りをぶちまける。
別府は、結衣と再びカラオケをする。酔った別府は、「なんでそんなつまんない男と結婚するんですか?」と言い、結衣の家に泊まりに行く。別府は結衣に迫り、2人は関係をもつ。
行為の後、別府は「結婚しましょう…僕と結婚しましょう」と言うが、結衣は無視する。。「こういうタイミングで、男がそういう気持ちになるのは分かるよ。私だって別府君のことが好きだよ。でも、これっきり。寒いベランダで食べたサッポロ一番が美味しかった、そんな私達のクライマックスでいいんじゃない?」と言う。
別府は、「大切な人が結婚します。その人のために、一緒に演奏してもらえませんか?」と言う。カルテットメンバーは、結衣の結婚式で演奏を行う。結衣が新郎にキスされる様子を、別府は様々な思いを抱えながら見ていた。
新郎・新婦の退場の際、別府はアヴェ・マリアを演奏する。だが、途中で別府は、カラオケで一緒によく歌った『White Love』を弾くのだった。
別府は、真紀に謝罪して「できたら、今まで通り接していただけたら…」と言う。そこだ真紀は、「私、宇宙人見ましたよ」と笑いながら言う。
すずめは、真紀が別府に口説かれて怒っていた音声を鏡子に聞かせる。「夫を殺していたら、こんなこと言わないと思います」と言うすずめに、鏡子は「あの女、夫が失踪した翌日、パーティーに行ってるのよ」と言う。
すずめは、真紀の携帯電話が忘れられていることに気づく。パスコードを色々と試している中、結婚記念日でようやく解除に成功する。だが、そこで真紀が買い物から帰ってきて、慌ててその場から立ち去る。
真紀は、すずめに「不思議…たまにすずめちゃんって、線香の香りがする」と言う。すずめは、真紀の義母と会ってるとは言えず、「バスで人に寄りかかって寝ちゃうから」と誤魔化す。
真紀は、すずめに「別府さんと私が言い争ってるの聞いてた?…恥ずかしいな。すずめちゃんって、別府さんのこと好きでしょ?」と言う。だが、すずめは図星を突かれながらも、「勘違いですよ」と否定する。