映画「キル・ユア・ダーリン」のあらすじと実話部分についての解説

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あらすじ

1944年、コロンビア大学に通うアレン・ギンズバーグ(ダニエル・ラドクリフ)は、文学を学んでいた
。そんな彼の前に、同じく学生のルシアン・カー(デイン・デハーン)が現れ、ルシアンの仲間であるウィリアム・S・バロウズ(ベン・フォスター)やジャック・ケルアック(ジャック・ヒューストン)と交流を持つようになる。

アレンは、ルシアンにいつしか友情を超えた恋愛感情を抱くようになり、ルシアンとキスをする。だが、ルシアンはデヴィッド・カマラー(マイケル・C・ホール)との古くからの関係があり、半ば付きまとわれていた。アレンはショックを受け、行きずりの男と肉体関係を持つようになる。

そんな中、ルシアンはジャックとパリへと出国しようとするのだが、デヴィッドがそれを阻止しようとする。口論の末、ルシアンはデヴィッドを刺殺する。逮捕されたルシアンは「デヴィッドに迫られ、やむなく刺殺した」と主張する。

アレンは、宣誓供述書を書くよう依頼され、正当防衛を主張するルシアンを守るべきか、正直に痴情のもつれによる殺人であると言うべきか迷う。結果、アレンは母親に相談した後、殺人であることを明かし、それまでのストーリーをまとめた小説を書き、大学の課題として提出するのだった。ところが、そのスキャンダラスな内容が問題視され、アレンは退学を余儀なくされる。

戦争を迎える中、スティーヴス教授からアレンの小説の原稿が送り返される。その原稿には、「この調子で続けなさい」とアレンを認める一文を添えてあった。ルシアンは、殺人罪で有罪となり、少年院で過ごした後、UPI通信社の記者になる。アレンは、後に詩人となり、詩集を出版する。その詩集には「ルシアンに捧げる」とあるが、ルシアンは名前を削除するよう求めるのだった。

実話とフィクション

映画にも登場するジャック・ケルアックも実在の人物であり、ともにビート文学の担い手となる。殺人事件も実際に起きたことであり、1944年8月13日、ルシアンはジャックとともにフランスへと旅立とうとするものの、デヴィッドが阻止しようと現れる。結果、ルシアンはナイフでデヴィッドを刺す。

ルシアンはデヴィッドをベルトで縛り、重しをつけた上でハドソン川へと投棄している。その後、自首して逮捕された後、第二級殺人で有罪となっている。ジャックも重要参考人として拘留され、父親は保釈金を払うことを拒否した。エディー・パーカーの両親は、ジャックにエディーとの結婚をすれば保釈金を払うと提案し、ジャックは結婚する。だが、数ヶ月でエディーとの結婚生活は破綻するのだった。

なお、アレンは先進的に同性愛を公にし、議論しはじめた功績についても認められている。

詩集「Howl」で、ルシアンの名前を掲載するも、ルシアンは「削除して欲しい」と願い出ていることも事実である。出所後はUPI通信社に勤務し、ルシアンは47年間、93年に引退するまでニュースデスクに向かい続けた。

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