紀美子(鈴木京香)は、田舎町に暮らし、スーパーでパートをしている主婦。結婚生活は20年を越え、子供はいなかった。一方、高校時代の親友・榎本春花(寺島しのぶ)は、カリスマ料理研究家としてテレビ出演を行い、華々しい世界にいるように思えた。
紀美子は、春花のツイッターにリプライを行い、そこからダイレクトメッセージで「会いたい」と連絡が来る。
2人は、地元の喫茶店で20年以上ぶりに再会する。そこから店を出ると、春花は突然「私、人を殺したかも…」とつぶやく。「冗談よね?」と聞き返す紀美子に、春花は「緑町3丁目って知ってる?そこに行きたいの。そこで、火事が起きたの」と言い出す。
2人は、一緒に火災現場に向かう。春花は、「火事で亡くなった人ね、昔に恋愛してた松山大輔と同姓同名なの」と言う。火災現場は、既に跡形も無かった。春花は、現場を見てすぐに、「クルマを出して」と、離れようとする。そして、命を取り留めた松山の妻が入院している先を調べたいのだという。
紀美子と春花は、高校時代に教育実習生・宮本と仲良くなった。積極的な春花がきっかけとなり、一緒に宮本の家まで行って遊んだ。そして、2人は宮本のことをお互いに好きになってしまう。「どっちが仲良くなっても、憎みっこなしよ」と紀美子は言っていた。
2人は、病院を訪れる。紀美子は、病院関係者に話を聞いたふりをして、「奥さんと子供は、とっくに退院して、実家に帰ったって。それに、探してた人、春花の付き合ってた人じゃなかったよ」とウソをつく。
春花は、松山と付き合っていたが、松山には家族があったことを知り、別れたのだという。だが、その松山は次に付き合った若い女性と交際すると、あっさりと離婚して、その女性と結婚した。それが許せず、春花は「不幸になれ、不幸になれ…」と松山を呪った。結果、同姓同名の男性が火事になったため、怖くなって調べにきたのだった。
高校時代、紀美子は春花よりも先に「先生のことが好きです」と宮本に告白してしまう。結果、紀美子は宮本と交際し、そのまま結婚した。春花は、高校を卒業すると上京し、そこから連絡が途絶えた。
紀美子は、春花を液に見送りに行く。その駅で、「私は子供の頃、母親に駅に連れられてきました。父親が亡くなり、どうしようかと悩んだ母は、心中しようとしていたと、後から聞かされました。ですが、雷に驚いた拍子に遺骨の入った壺を割ってしまい、警察官に声をかけられ、救われました。そこから、私も警察官になりました。…雷一つで人生が変わることもあるんですね」と語る男性(三浦友和であり、第一話の刑事)に出会う。
男性の話を聞いて、自らも雷に驚いた拍子に宮本に抱きついて結ばれたことを思い出し、紀美子は、春花に「本当は、病院で話を聞いていない」と正直に告白する。春花は、「もういいの…私、『ど平凡な人生を送って、不幸になれ』って思ったの」と明かし、紀美子は「その呪い、私にもかけた?」と応じて笑い合う。
春花は、「キミちゃんに会えてよかった」と、涙しながら紀美子に抱きつき、本当は会いたかったのだと明かす。高校時代、紀美子の後押しで、春花は現在の人生を歩むことにしたのだった。
帰り道、紀美子は夫と一緒に歩きながら、「犬でも飼おうか」と提案する。
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