簡単なあらすじ
1) 武内真伍(ユースケ・サンタマリア)は、自らの殺人鬼という正体を明かした上で、梶間家の人々に「家族」として受け入れるよう強いる。武内に怯え、勲(伊武雅刀)や雪見(優香)たちは表面上、幸せな家族を演じる。
2) だが、雪見にはそんな生活に耐え切れなかった。そんな中、雪見は失踪していた池本亨(佐藤隆太)に再開する。池本は、俊郎(大倉孝二)と結託し、俊郎と尋恵(朝加真由美)に危害を加えると見せかけ、武内の自供を引き出そうとするが、失敗する。
3) 俊郎のもくろみを見破った武内は、俊郎を階段から突き落とし、怪我させる。そのことがきっかけで、尋恵もようやく武内を拒絶するようになる。一方、佐々木琴音(木南晴夏)は武内の正体を知った上で、家族や理解者になりたい、と武内に言う。
4) 池本は、武内を墓地に呼び出し、武内を挑発する。ナイフを渡し、自らを犠牲にして武内を法の裁きを受けさせようとする。だが、その計画は、池本を琴音が刺したため、失敗する。陰で池本が刺された様子を見ていた雪見は、悲鳴をあげる。
起:偽りの家族
武内真伍(ユースケ・サンタマリア)は、自らの殺人鬼という正体を明かした上で、梶間家の人々に「家族」として受け入れるよう強いる。武内に怯え、勲(伊武雅刀)や雪見(優香)たちは表面上、幸せな家族を演じる。
そんな中、ついに耐え切れなくなった雪見は、武内のバウムクーヘンを叩きつけ、不満を爆発させる。勲は自らの非を認め、「耐えてくれ」となだめる。一方、尋恵(朝加真由美)にとって武内は、姑の介護から解放してくれた恩人であり、「家族の主」として接しようとする。合鍵を渡したのが尋恵と分かり、勲は愕然とする。
雪見は、佐々木琴音(木南晴夏)の異変に気づく。武内から、「家族になれない」と言われてしまい、琴音は落胆していた。そして、琴音は武内と「家族」でいられることを羨み、雪見に対して「憎い」とつぶやき、雪見は驚きを隠せない。
承:池本の計画
雪見は、行方不明となってい池本亨(佐藤隆太)の姿を見かける。池本が警告していたことは正しく、疑ってしまい、申し訳なかったと雪見は謝罪する。池本は、梶間家の人々を解放することを約束する。
池本は、梶間家に現れる。そして、俊郎(大倉孝二)にナイフを見せて話しかける。池本は、俊郎と尋恵をリビングに縛り付け、やってきた武内に向かい、「お前の罪を自供しろ」と詰め寄る。強制された自供は証拠とはならず、武内はあっさりと認める。
さらに池本は、「関弁護士の遺体をどこにやった?」と質問する。その質問に答える前、勲と雪見が帰宅してしまう。勲は、池本に掴みかかり、ナイフを奪う。池本は、計画が失敗したと察知し、逃げ出す。
転:「家族」崩壊
武内は、池本の騒動が一段落した後、俊郎を呼び出す。俊郎には、あまり恐怖に怯えている様子が見られず、俊郎は池本と結託して自供を引き出そうとしているのではないか、と武内は看破していたのだった。
俊郎は、「家族を守る」と武内に向かって宣言し、敵意を向ける。そんな俊郎を、武内は階段から突き落とし、怪我を負わせる。事なきを得たが、俊郎は頭を負傷し、病院で検査・治療を受けることになった。
今までは武内に大人しく従っていたが、俊郎に危害を加えられ、ようやく尋恵は目が覚める。さらに、勲や雪見たちと話をする。雪見は、「池本さんは、親類を殺害されて、時間が止まったままなの。ウチもそうよ」と言い、武内に従っているべきではない、と考える。
そんな尋恵は、武内に向かって「今まで従っていましたが、あなたは家族ではない。主なんかではない。俊郎たちに危害を加えるなら、許しません」と宣言する。
武内は、「家族」が崩壊しつつあることを感じる。翌朝、目が覚めるとキッチンに琴音が立っていた。琴音は武内に、「私が、あなたの家族になってあげます。あなたの理解者は、私だけなんです。なぜなら、あなたが殺人犯と知りつつ、それを受け入れようとしているんだから」と言う。
結:池本の覚悟
池本は、雪見に連絡し、墓地に呼び出す。そこは、武内の母親が眠っている墓のある墓地であった。池本は、雪見に「決着をつけます。武内に、裁判を受けさせて裁いてもらうんです」と言う。
池本は、雪見に姿を隠すように言い、やってきた武内に話をする。池本は、「お前が、母親に手紙やビデオレターを送っているのは知っている。お前は、母親から離れられない子供だ。誰にも愛情を受けられず、可哀想な奴だ」と言う。
さらに、ナイフを落として「俺を刺してみろ。母親の前で、俺を殺してみろ!」と挑発する。池本は、腹部を刺される。だが、刺したのは武内ではなく、琴音だった。琴音は、「どういたしまして」と言って笑うのだった。
その様子を見た雪見は、悲鳴を上げる。
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原作のあらすじ:「火の粉」(雫井脩介 ドラマ原作)あらすじ・ネタバレ