「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子 第5話」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

1) 5年前に起こった、少女猟奇殺人事件と同じような状況が再現された事件が起こる。マスコミには発表していない「キャンディが口や腹部の傷に詰め込まれていた」ことから、犯人は5年前と同一犯であると厚田巌夫(渡部篤郎)たちは考える。

2) 自殺した猟奇殺人犯たちに全員、ハヤサカメンタルクリニックが関わっていることから、東海林泰久(横山裕)や藤堂比奈子(波瑠)は、早坂雅臣(光石研)医師、中島保(林遣都)が関わっているのではないか、と考える。

3) 早坂は、5年前の事件の犯人を既に知っていながら、中島に教えなかった。その事件は、中島が第一発見者となり、PTSDを発症するまでに至った特別な事件であった。早坂が、犯人・久保一弥を秘匿し続けたことに「重大な裏切り」であると考え、怒った中島は、早坂を久保に殺害させる。

4) さらに、中島は久保の頭に腕時計から発生させた電磁波を照射し、自らへの殺人衝動を引き起こして自殺させる。中島はその後、拳銃で自ら命を絶とうとするが、東海林に阻止され、逮捕されるのだった。

起:事件の再現

東海林泰久(横山裕)は、情報屋から自殺した犯人たちの人間関係についての情報を手に入れて驚く。5人とも、ハヤサカメンタルクリニック、そして中島保(林遣都)医師に関連があったのだった。

聞きこみを行っていた東海林と藤堂比奈子(波瑠)は、パトカーが急行しているのを見かけ、現場に駆けつける。そこに、口にはキャンディが詰め込まれた少女の遺体があり、周囲にキャンディの包み紙が散乱していた。

キャンディが大量に詰め込まれていることなどについては、猟奇性が強すぎる点もあり、マスコミにも明かしていなかった。にも関わらず、5年前の少女殺人事件と同様の様子が再現されていたのだった。比奈子は、少女の腕にリストカットの痕があることを発見する。

少女の携帯電話は持ち去られていたが、通話履歴により、公衆電話から何度かかけられ、塾の帰りに誘導されていた可能性があった。

東海林は、今回の事件も中島に捜査協力を要請することに賛成する。比奈子は、「中島先生のこと、疑っていたじゃないですか」と不思議に思うが、東海林は早坂雅臣(光石研)院長のことを怪しんでいたのだった。

比奈子は、中島が5年前の事件の第一発見者であり、PTSDによる影響を心配するが、中島は「過去の悪夢と向き合う、良い機会です」と良い、引き受ける。中島は、工学部の大学院生だった。だが、事件をきっかけに異常心理学への道を選んだのだった。

比奈子は中島に、「5年前の事件について、プロファイリングをしたことがありますか?」と質問する。中島は、「したことありませんね」と言う。

承:早坂の関与

中島がハヤサカメンタルクリニックを訪れると、見知らぬ男がやってきていた。院長を待つその男は、「指示を…」と、院長に会いたい理由について話す。

比奈子と厚田巌夫(渡部篤郎)は、監察医の石上妙子(原田美枝子)から、「犯人は、5年前の事件を再現するように、慎重にナイフを刺している」と指摘する。さらに、壬生という刑務官が、拘留中の犯人が自殺したことについて、「溜飲が下がる思いですよ。これはまさに、神の裁きと言っていい」という言葉を口にしていたことを明かす。

さらに、石上は未発表で終わったという、早坂医師、そして中島の共著である論文を見せる。ネグレクトが原因で、犯罪に手を染める人間の脳に直接刺激を与え、感情を操作するという治療を目的としたテーマの論文だった。倫理的な問題により、研究は途中で打ち切りとなっていた。

東海林は、これまでに起きた5件の猟奇自殺が早坂の仕業ではないかと考えていた。さらに、早坂は被害者の少女も診察していた。彼女は学校のいじめが原因で、メンタルクリニックに通院していたのだった。

東海林は、比奈子を連れてハヤサカメンタルクリニックへと向かう。比奈子は、自殺した5人全員が、ハヤサカメンタルクリニック、中島、早坂医師と接点があることを指摘する。「このような偶然は、あり得ると思いますか?」と質問する比奈子に、東海林は「ありえないだろうね、普通…だが、どうやって?我々が、彼らを追い詰める方法は?」と言う。

比奈子は、ネグレクトされた子供への脳の刺激を行うという論文の話を持ち出す。早坂は、「アレは治療を目的としたものだ。我々が試みているのは、脳への侵入を試みる方法だ。…目指しているのは、犯罪のない世界だ。私は、警察に咎められるような、恥ずべき行為は行っていない。私を逮捕したいのなら、証拠を持ってきたまえ」と、東海林を挑発するかのようなことを言う。

転:裏切り

キャンディの製造年月日はバラつきがあると判明する。犯人は、コツコツとキャンディを集めていたようであるという。さらに、現場付近の監視カメラ映像で、犯人とおぼしき男が映っていた。

比奈子は、中島に「5年前の犯人と同一化するという”潜入”は行いましたか?それは、とても危険なことでは?」と質問する。中島は、「明日の朝、メールである場所の住所を送ります。そこに行ってみてください」と告げ、電話を切る。中島は、少女の猟奇殺人事件の犯人・久保一弥と同じ部屋にいた。

中島は、早坂に電話する。中島は、「あなたは、久保の殺人衝動を抑えながら、神の裁きをより世間に印象づけるため、タイミングを待っていた。あなたは殺人に加担した。これは私への裏切りだ。久保は、私が始末する」と早坂に言う。

比奈子は、仮病を使って指定された場所「グループホーム いのり」へと向かう。そこで待っていた人物は、比奈子に「お待ちしておりました。中島先生に、全てを話すよう言われております」と言う。

中島は、厚田に久保のカルテを送りつける。そして、同時に監視カメラの映像から、犯人が久保であると判明し、厚田は驚く。

早坂は、久保の部屋を訪れる。中島は、久保の記憶を書き換え、久保に早坂を殺害させるのだった。

結:神の裁き

比奈子は、グループホームの男性に会い、「外部から電磁波を当てて、腫瘍を発生させる機器は完成していたんです」と、明かす。そして、「中島先生は、『今日、全てを終わらせると言っていました。一番巡り会いたい人物に出会えたから』と言っていました」と言う。

比奈子は、5年前の事件が起きた場所に中島がいると厚田に伝える。中島は、久保に「なぜ、少女を殺した?」と問う。久保は、「人間の解剖をしてみたかったから」とその理由を答える。中島は、「そうか…」とつぶやくと、久保の頭に、腕時計から発生させた電磁波を照射し、殺人衝動を引き起こす「スイッチ」を押す。

比奈子は、中島のもとへと走る。駆けつけてきた比奈子に、久保は動揺する。「殺せばいいだろ」と中島は言う。その言葉に、久保はナイフを手に比奈子へと向かう。だが、久保は殺人衝動を自らへ向け、手足に釘を刺す。

中島は、比奈子に久保が自殺する様子を見るように言う。「これは自殺じゃない。僕が殺した」と中島は言う。そして、自らにも殺人衝動があり、彼らを意図的に死に追いやっていたのだと明かす。

さらに、「あなたの手はまだ汚れていない。そのことは忘れないで」と言い、中島は拳銃を頭に向けて引き金を引こうとする。

銃声が鳴り響くが、中島は生きていた。東海林が拳銃で中島を撃ち、自殺を止めたのだった。中島は、厚田によって逮捕された。中島へ比奈子は、「あなたの殺人衝動を持つ顔は、見たくなかった」とつぶやく。

中島は、精神鑑定を受け、病院へと移送されることになった。あくまでも、中島が関わった犯人たちは、「自殺」であり、「どう裁かれるかは分からない」と厚田は言う。

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