「相棒 season15 第1話 守護神」あらすじ・ネタバレ

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簡単なあらすじ

1) 来栖初恵(小野ゆり子)は、「人を呪い殺しました」と警察に自首しにくる。伊丹憲一(川原和久)刑事たちは、彼女を追い返すが、杉下右京(水谷豊)は彼女の言葉に興味を持ち、会いにいく。初恵は、今回用水路で溺死した「宮田」という男性だけではなく、何人も呪い殺したと明かす。

2) 同様の事件が、今回の事件だけでなく、過去に2件あることを右京は指摘する。どの事件も、被害者は意識を失った後、溺死していた。右京は、呪いによる死ではなく、実際に起こった殺人事件であると考える。

3) 宮田は、初恵を乱暴し、さらには弁護士に脅させ、起訴しないようにさせた。初恵の祖母・トヨに刑事を監視させ、さらには宮田の部屋を掃除させたことを突きつけると、初恵の幼馴染・梶原修斗は自らの犯行だと自供する。だが、右京はあからさまな証拠などから、梶原が犯人ではないと指摘する。

4) 真犯人は初恵だった。初恵は、用水路の水を宮田の部屋に運び、スタンガンで気絶させた宮田を洗面器に入れた用水路の水で溺死させた。だが、そのプロセスは忘れてしまい、「呪い殺した」と思い込んでいたのだった。

5) 右京は、宮田の部屋に残された痕跡を初恵の祖母・トヨに消されてしまったため、再度、初恵に「呪い」を実行させようとする。初恵をかつて脅した里崎弁護士に依頼し、カネを無心させた。その結果、初恵は川の水を運び、里崎を殺害しようとする。だが、それは右京の仕掛けた罠だった。

6) 初恵は、最初の同級生を殺害した際、罪の意識に耐えきれず、トヨによって「呪いによって殺した」と思い込ませられたのだった。だが、初恵はその後も「呪い」の存在を信じ込み、事件を起こし続けた。初恵は逮捕され、留置場の中で自殺してしまうのだった。
7) 亘は、法務事務次官・日下部彌彦(榎木孝明)に社美彌子(仲間由紀恵)の報告をさせようとする。そこで亘は、美彌子に直訴し、特命係に異動させてもらうよう依頼する。甲斐峯秋(石坂浩二)は、衣笠藤治(大杉漣)に頼み込み、亘は特命係に異動となった。

詳細なあらすじ

YouTube上に、警視庁は公式チャンネルを開設していたが、再生数が伸び悩んでいた。冠城亘(反町隆史)は、課長・社美彌子(仲間由紀恵)が登場してはどうか、と提案して美彌子に受け流される。美彌子は、亘を「今夜、空いてる?」と誘い、亘は喜んで食事の約束をする。

美彌子は、亘と食事に行く。亘は、「用はなんですか?」と訊ねる。美彌子は約束をキャンセルしてしまい、穴埋めに誘っただけであった。美彌子は、そこで「あなたを引き取ったのは、広報部長の命令。広報で引き受けたのは、コイントスで決めたらしいわよ」と明かす。

若い女性が、捜査一課の刑事に引き合わされる。伊丹憲一(川原和久)刑事たちは、彼女の「人を殺しました」という言葉に驚く。

杉下右京(水谷豊)に、美彌子は亘の近況について話す。「飲み込みの良さで、過不足なく仕事をしていますが、信用しすぎると危うい感じがします。そこは、杉下さんと一緒ですね」と言う。

「人を殺した」という女性・来栖初恵(小野ゆり子)は、宮田という男性を呪い殺したため、「罰してください」と言い出す。伊丹刑事たちは、彼女を追い返す。初恵を迎えにきた幼馴染の男・梶原修斗は、「宮田の死にお前は関係ない」と言う。だが、彼女は「でも…私には、婆ちゃんの血が流れてるから」と言う。

青木は、サイバーセキュリティー対策本部の特別捜査官として採用された。そんな青木は、右京に今までのことを謝罪しつつ、特命係に出入りするようになる。

甲斐峯秋(石坂浩二)は、亘の人事に衣笠藤治(大杉漣)が横槍を入れたことについて話をする。衣笠は、「関係ない。末端の人事にまで、私は口を挟まない」と言い、否定する。甲斐は、「特命係に預けるのはどうでしょう」と言う。

青木年男(浅利陽介)は、初恵の「呪い殺した」という言葉を聞いたことを報告する。その話を聞いた右京は、ネイルアートの店を営む初恵に会いに行く。右京は、「宮田さんは、ジョギング中に用水路近くで苦しみ、その用水路に落ちて亡くなった」と言う。

さらには「人を呪い殺した経験は、他にもありますか?今回、確固たる自信をもっておっしゃっているのは、以前にもその経験があるからではないですか?」と指摘する。

青木は、帰宅すると右京と亘の写真のそれぞれの目にピンを刺す。そして、「楽しみに待ってろよ」とつぶやく。

右京は、宮田の死の状況に似ている「事故」を扱った記事を集めていた。4年前、そして10数年前に事故が起きていた。最初の事件は、女子高生が青森県の首刈峠から転落死した事故であり、初恵の同級生だった。死亡した同級生は、初恵のことを目の敵にしていたのだという。

もう1人は、津原繁喜というタチの悪いブリーダーの男性で、釣り中に死亡していた。初恵は、津原から子犬を買った。その半年後に、先天的な疾患のあった犬は死亡したのだという。

宮田は、初恵の通っていたスポーツジムのインストラクターであった。初恵は、宮田に襲われたのだという。「もう呪うまい」と思っていたのだが、宮田は死亡した。自分が恐ろしくなった初恵は、自首をしたのだという。

右京と亘は、首刈峠に出向く。そして、初恵の祖母・トヨ(山本陽子)に会うのだった。トヨは、「初恵は、私の孫だからな。血脈だというヤツだな」と言う。人を呪い殺したことがあるか、という質問にトヨは「数え切れねぇ」と言って笑う。

梶原修斗は両親を亡くし、トヨの家に引き取られた。姉弟のような関係であり、単なる幼馴染ではない、とトヨは言う。そして、修斗は初恵にとって「守り神のような存在」と言うのだった。

女子高生が転落した崖には、ガードレールがあった。だが、転落事故の前、交通事故があって一部破損していたのだという。さらに、亡くなった少女は溺死であることが判明。初恵が「呪い殺した」人々は、全員溺死していたのだった。

亘は、内村完爾(片桐竜次)部長に呼び出され、右京と動いていることを追求される。亘は、「社課長命令です」と言う。美彌子は「もし私を糾弾なさりたいのなら、刑事部で引き取ってください」と受け流す。

右京は、宮田の死亡現場を訪れる。用水路は浅く、意識を失っていなければ死亡していなかったと考えられた。3件の死亡事故の共通点として、3人とも意識を失って溺死していることが判明する。さらに、右京は宮田の履いていた靴の「紐がゆるんでいる」ことを指摘する。

宮田の部屋を訪れると、靴箱に入っていた靴の紐の結び方(イアン結び)が、事件当日に宮田の履いていた靴の紐の結び方(蝶々結び)と異なっていることに気づく。「誰か別の人物が紐を結んだ可能性がある」と亘は指摘する。

右京は、「宮田はすでに死んでおり、靴紐を結べなかったのでは」と推理する。「溺死した死体ほど死因が明らかなものはなく、なおかつ場所の特定も水の成分解析によって明確です…言ってしまえば、洗面器一杯の用水路の水があれば、溺死させるのは容易です」と言う。

右京は、初恵に「事故に見せかけた殺人の可能性があります。お婆さん譲りの能力を疑わないあなたは、この報告をどう受け取るのか…過去の事件についても、再捜査するつもりです。あなたの願いが成就したかのように、殺人を犯した人物がいます」と言う。

右京は、梶原が帰宅してからも「事故死に疑問が出てきました」と話す。「宮田は何者かに殺されたのではないかと考えています」という右京の言葉に、梶原は「まさか…」と反応する。

トヨは、かつて梶原に「お前が初恵を守ってやれ。それがお前の生まれ持った役目だ」と言っており、梶原はそのことを思い出していた。

亘は、「酷い目に遭わせた人物の敵討ちをしたのも、守り神の役割ではないでしょうか。…来栖初恵の敵討ちを梶原がした可能性があるのではないでしょうか」と言う。

鑑識チームは、宮田の部屋を調査する。宮田の部屋からは、指紋が一つも採取できなかった。「痕跡が消されているのがむしろ証拠」と伊丹刑事たちは考える。だが、管理人の案内で右京たちは入っていたため、彼の指紋が出ないのはおかしかった。そのため、亘は「僕たちが訪れた後に、痕跡を消した人物がいる」と指摘する。

梶原のもとに、右京と亘が現れる。「私達を監視していた可能性がある」と言う。亘は否定するが、右京は「トヨさんが監視していたのではないですか。彼女なら自由が利く」と言う。

トヨに、電話が繋がらなかった。右京は、「トヨさんなら、管理人に頼んで『急死した孫息子の部屋に入れて欲しい』と願い出て受け入れてもらえる可能性が高い」と指摘する。管理人に確認すると、やはりトヨらしき女性が部屋に入ったのだという。梶原は、トヨに監視を頼んでいた。その後、刑事たちが部屋に入ったことを知った梶原は、さらにトヨに痕跡を消すよう指示したのだった。

梶原は、宮田の部屋に侵入し、スタンガンで気絶させた。その後、用水路の水を洗面器に入れ、溺死させたのだった。梶原は、宮田の遺体をキャリーバッグに入れて用水路まで運んだのだという。

梶原の自宅には、水を入れた袋、スタンガンなどが出てきた。ところが、宮田の部屋の排水管からは用水路の水は検出されなかった。さらに、部屋はハウスクリーニングでも入ったかのように、トヨが念入りに部屋を掃除していたのだという。

右京は、梶原に会いに行き、「確認したいことがあります」と言う。「なぜ、証拠となる袋とスタンガンを家に置いたままにしたんですか?宮田の部屋は、念入りにクリーニングしたのに」と指摘する。

梶原は、「うっかりしていました」と言い訳する。右京は、「スタンガンとキャリーバッグは、切り札なんです。犯人になるための」と言う。さらに亘は「身代わりで犯人になるのも、守り神の役割ですね」と言う。

「どこに痕跡があるのかわからなかったため、トヨさんは過剰にクリーニングを行ったんです。となると、トヨさんも犯人たり得ない」と言う。消去法で、右京は「犯人は来栖初恵」であると考える。

初恵のもとに、宮田の弁護士・里崎森が現れる。「少々、ご融資願えないか、と。1千万円ほど」と言い出す。「告訴しなかったため、あなたの恥ずかしい秘密は守られた」と言い出す。初恵は、「帰ってください」と追い返す。

初恵は、トヨに里崎が現れたことを明かす。「秘密を暴露される」と心配する初恵に、トヨは「呪ったりするな」と言う。

伊丹刑事は、トヨに住居侵入の罪の疑いで任意同行を求める。トヨがいない間、初恵は河川敷で川の水を袋に入れ、キャリーバッグで運んでいた。そして、里崎の家を訪れるのだった。

玄関の扉が開くと、そこにいたのは里崎ではなかった。右京は、ニセの里崎の部屋を用意し、おびき出したのだった。里崎が置いた名刺も、右京が用意したものだった。そして、トヨを引き離して初恵を1人にしたのだった。

初恵は、「里崎弁護士は死にましたか?私が呪い殺しました」と言う。殺害のプロセスがすっかりと抜け落ちた様子であり、右京は「それが彼女にとっての真実なのですよ」と言う。

右京は、最初の女子高生が死亡した事件で、担当した刑事に話を聞く。その刑事は、事件性があるのではないか、と疑っていたのだったという。担当刑事は梶原が犯人であると考え、「犯人に同情を禁じえなかった」ため、事件の幕引きを図ったのだという。だが、真犯人は初恵だった。

初恵は、当時、自ら死を選ぼうとした。自首どころか、犯した罪と向き合うことができなかったため、「呪いの力がある」と信じ込ませることにしたのだった。ところが、初恵は2件目の殺人事件を引き起こした。

右京は、トヨに「初恵さんは、自らの罪と向き合う必要があります。あなたの暗示を解いてやってくれませんか。そうすることは、あなたの義務でもあります」と言う。

罪の記憶が蘇り、留置場で初恵は首を切って自殺した。右京は、留置室に残った血痕を見て憤る。一方、梶原やトヨもまた、悲しみに打ちひしがれていた。

法務事務次官・日下部彌彦(榎木孝明)は、亘を呼び出し、「お前のところの課長について…堅苦しいことを考える必要はない。何か気になることがあれば、報告してもらえればいい」と言う。

亘は、美彌子に「特命係に異動させてください…離れるのがお互いのためなんです」と言い、美彌子と娘の写真を見せる。「課長の下を去れば、俺も余計な詮索をしなくて済む」と言う。美彌子は、甲斐に相談し、亘を特命係に異動させるよう依頼する。甲斐に衣笠は、「今回の件は俺の自由にさせてくれないか。この通りだ」と頭を下げる。

亘は、特命係に異動することとなった。一方、亘を監視していた男は、山中で土の中に埋められていた。

次話:「相棒 season15 第2話 チェイン」あらすじ・ネタバレ

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