簡単なあらすじ
1) ジョン・テイラー(クレイン・クロフォード)は、銀行の窓口係であるシモーン (ミーガン・ペリー)の治療費のため、銀行強盗を行う。だが、ジョンはシモーンに裏切られ、カネを奪われた上で、「ジョンが犯人」と彼女によって警察に明かされてしまうのだった。
2) すみやかに指名手配がなされる中、ジョンはコンビニ強盗に財布を奪われ、無一文になって途方にくれる。そんな中、ジョンはウォーウィック・ウィルソン(デヴィッド・ハイド・ピアース)の家に「空港で手荷物が紛失した。手配をするため、電話を借りたい」とウソをついて上がりこむのだった。
3) ウォーウィックは、ジョンをもてなし、ディナーに誘う。だが、次第にウォーウィックは精神疾患を患っており、妄想の中で友人と食事やパーティーを行う異常者であるとジョンは気づく。ジョンは、体の自由を奪う酩酊作用のある薬入りのワインを飲まされ、拘束されてしまう。殺害されてしまう恐怖に怯えながら一夜を過ごし、目を覚ますと外にいた。
4) ウォーウィックは、実は刑事であった。部下とともに、ジョンを追うことになる。一方、ジョンはシモーンの裏切りに気づき、彼女の行動を先回りし、現金を奪い返す。だが、ウォーウィックは彼を捕まえ、取引を持ちかける。現金を渡す代わりに、国外逃亡させるのだった。
5) 後日、ウォーウィックの部下・モートン(ナサニエル・パーカー)刑事のもとに、一枚の写真が送られてくる。それは、メキシコから送られたものであり、ジョンとウォーウィックが写ったポラロイド写真であった。モートンは、ジョンとウォーウィックに関係があったのではと疑う。「あなたの家を捜査したい」と言われ、「大勢で大挙してくるのはいやだが、君を夕食に誘うというのならば良い。それが私なりの譲歩だ」と言い、モートンを自宅に招こうとするのだった。
詳細なあらすじ
ジョン・テイラー(クレイン・クロフォード)は、銀行の窓口係であるシモーン (ミーガン・ペリー)の治療費のため、銀行強盗を行う。30万ドルを奪うことに成功するが、彼は犯行の最中に足を負傷していた。
足から流血しており、スニーカーにも血液が染みていた。仕方なく、ジョンはコンビニに寄って消毒薬や包帯を買いに行く。しかし、不運にもその店に強盗が入り、財布を奪われてしまう。その店のテレビで、自分が強盗犯であると報じていた。変装していたはずにも関わらず、あまりにも早く自分の犯行であると発覚し、ジョンは驚く。
奪った現金はすでにシモーンに渡しており、ジョンは無一文になってしまう。クルマはガス欠になってしまい、仕方なく、ジョンは近くの家を訪問する。まずは、エホバの証人の信者の家を訪れ、同じ宗教を信仰しているとウソをつくが、あっさりと見破られてしまい、追い返される。
その後、ポストに入っていた女性からの手紙を読み、「ジュリアの友人」ですと偽ってウォーウィック・ウィルソン(デヴィッド・ハイド・ピアース)の家を訪れ、「いとこが戻ってくるまで、家にいさせて欲しい」と願い出るのだった。
ウォーウィックは躊躇っていながらも、「追い返したら、彼女に怒られてしまう」と言い、招き入れることになる。ウォーウィックは、友人たちを招いて夕食を行うつもりであったという。彼はジョンに「一緒に夕食をどうだい?」と言い、赤ワインを振る舞う。そして、ウォーウィックは白ワインを飲み始めるのだった。
ジョンは、ウォーウィックが検事を招いていることを知り、帰ろうとする。だが、ウォーウィックは引きとめようとするのだった。そして、ラジオから流れた強盗事件を報じるニュースを聴き、ジョンは態度を豹変する。その様子から、ウォーウィックはジョンが強盗犯であり逃亡中であることに気づく。
ジョンは、キッチンにあったナイフを持ち、ウォーウィックを脅す。だが、ジョンが飲んでいた赤ワインには薬が入れられており、酩酊状態になって倒れてしまうのだった。
ウォーウィックは、ディナーを開始する。招いた”友人”たちというのは、彼の妄想上での存在であったのだった。もちろん、ジョンには見えず、一人芝居をしているかのように見える。
ジョンは、次第にウォーウィックの異常性に気づく。椅子に縛られ、身動きがとれず、さらには身動きができないように、薬入りのカクテルで酩酊させられてしまう。
ウォーウィックは、自らの胸や腹をナイフで傷つける8 mmフィルムや、血液を流す男女のポラロイド写真が飾られたアルバムを見せる。ジョンは、自らも殺害されてしまうと覚悟する。
ウォーウィックの頭の中で繰り広げられるパーティーは、朝まで続いた。その後、ジョンはウォーウィックの自宅近くにあるゴミ捨て場で目を覚ます。顔や首には、血液を流しているかのような「特殊メイク」が施されていたが、傷つけられてはいなかった。
ジョンを見かけた、近隣住民であるエホバの証人の信者は、警察に通報するが、ジョンが生きていたことを知り、単なる酔っ払いが寝ていただけか、と呆れる。
ジョンを追う刑事・モートン(ナサニエル・パーカー)は、ウォーウィックの家を訪れる。上司であるウォーウィックを迎えに行くためだった。ウォーウィックは、精神疾患を患いながらも、それを隠して刑事をしていたのだった。しかも、彼は処方した薬を本来、2錠飲むべきところを、1錠しか飲んでいなかった。
モートンは、ジョンと銀行員の女・シモーンがグルであると考えていた。シモーンは、追跡可能な番号を控えた現金を入れていなかった。さらに、シモーンは警察にジョンを逮捕させるため、「自分を何度か誘ってきた、ジョンという男が強盗犯です」と告げていたのだった。
シモーンは、最初からジョンを裏切ることを前提に、自らが「病気で、莫大な治療費が必要なの」とウソをついて騙し、ジョンに強盗をさせようとしていたのだった。
ジョンは、シモーンのもとを訪れると考え、モートンやウォーウィックたちはシモーンを尾行していた。一方、ジョンはレンタカーの予約状況からシモーンの居場所を特定し、クルマの受け渡し駐車場で待ち伏せしていた。
ジョンは、シモーンから現金を奪い返す。そして、彼女の企みを見破ったモートンに、シモーンは逮捕されるのだった。
一方、モートンと別行動で駐車場を見張っていたウォーウィックは、駐車場の出口で待ち伏せしていた。ジョンに取引を持ちかけ、ウォーウィックは彼を逃がす代わりに30万ドルを奪う。そして、わずかばかりの現金を渡し、「これで国境を越えろ」と言うのだった。
2ヶ月が過ぎた頃、ジョンの足取りは不明のままだった。だが、モートンのもとに一通の手紙が届く。それはメキシコから送られた手紙であり、中には「気をつけろ」と警告文が書かれた、ウォーウィックとジョンが写ったポラロイド写真が入れられていた。
モートンは、その写真やウォーウィックの自宅近くでジョンが目撃されていたこと、ウォーウィックがいたにも関わらずジョンが逃げおおせたことから、ジョンとウォーウィックになんらかの関係があるのではないか、と疑い始める。
モートンは、ウォーウィックに「あなたの自宅を捜査したい」と言う。ウォーウィックは、「譲歩しよう。君はウチを自由に調べていい。だが、大勢でくるのではなく、私が君をディナーに誘うという形にしてもらいたい。友情を壊さないようにね」と言う。仕方なくモートンは了承し、ウォーウィックは「君は赤ワインと白ワイン、どっちがいい?」と訊き、赤ワインと答えたモートンに、「そうこなくっちゃ」と言うのだった。