簡単なあらすじ
1) アメリカ・ニューイングランドにあるアミティ島のビーチで、若い女性が行方不明となる。彼女は、巨大なサメに襲われてしまう。ブロディ警察署長は、調査を行い、安全が確保するまでビーチを閉鎖するべきだと主張するが、ラリー・ボーン市長(マーレイ・ハミルトン)は、独立記念日の経済的損失を恐れ、閉鎖を許可しない。
2) ビーチでは、次々に犠牲者が現れ、ブロディの子供まで襲われそうになるという一件があり、ついにボーン市長はビーチを閉鎖することにし、地元猟師のサム・クイント(ロバート・ショウ)に、賞金を出す代わりに、サメ捕獲を依頼する。
3) ブロディ署長は、犠牲者となった子供の母親に責められたこともあり、サメ退治に名乗りをあげる。さらに、海洋学者マット・フーパー(リチャード・ドレイファス)もクイントの船に乗り、サメ退治を行おうとする。
だが、その巨大なサメになすすべもなく、ついにクイントも犠牲者となってしまう。
4) 沈み行く船の中で、ブロディは、サメに向かってフーパーのもっていたタンクを投げつける。そのタンクに噛み付いたサメに向かって、ブロディは銃を撃ち、爆発させる。かくしてサメはついに倒れ、ブロディとフーパーは、海を泳いで陸へと戻ろうとするのだった。
起:第一の犠牲者
アメリカ・ニューイングランドにあるアミティ島のビーチで、10代の若者たちがパーティーを開いていた。そこで、クリッシー・ワトキンス(スーザン・バックリーニ)がトム・キャシディ(ジョナサン・フィレイ)と泳ぎに行く。クリッシーは、水中の何物かに引きずり込まれ、ついには沈んでしまう。
アミティでは、独立記念日の週末を控え、稼ぎ時を迎えていた。マーティン・ブロディ(ロイ・シャイダー)警察署長は、クリッシーが行方不明になったと聞き、事情を聞きに行く。
彼はその後、副所長のジェフ・ヘンドリックス(ジェフリー・クレーマー) とともに手がかりを求めてビーチへと向かう。そこで、クリッシーの遺体を発見するのだった。検視結果から、彼女はサメに襲われたと判明する。
ブロディ警察署長は、調査を行い、安全が確保するまでビーチを閉鎖する準備をする。だが、ラリー・ボーン市長(マーレイ・ハミルトン)は、かき入れ時の損失を恐れ、「ボートのプロペラに巻き込まれたんだろう」と結論づけようとする。ブロディは安全を優先させようとするが、ボーン市長はビーチ閉鎖を許可しない。
承:悲劇、再び
数日後、ブロディはまた犠牲者が出るのではないか、と警戒していた。彼は妻のエレン・ブロディ(ロレイン・ゲイリー)と砂浜にいて、何か起きないかと異変を探していた。そんな中、少年のアレックス・キトナー(ジェフリー・ボーヒーズ)が次の犠牲者となってしまう。
アレックスが犠牲となった現場には、多数の目撃者がいた。ついに、ブロディはビーチを閉鎖することができた。だが、ボーン市長は24時間だけに限定する。
悲しむアレックスの母親は、サメを捕獲したものに3,000ドルを払うと言う。一方、荒くれ者の猟師であるサム・クイント(ロバート・ショウ)は、サメ捕獲を請け負うといい、10,000ドルを要求する。
サメ捕獲に報奨金がかけられていることから、賞金目当てで人々がアミティに押し寄せてくる。地元の男性が豚肉でサメを誘おうとするが、結果、彼は3番目の犠牲者となる。
海洋研究所から、サメの専門科であるマット・フーパー(リチャード・ドレイファス)に協力が仰がれる。フーパーは遺体を見て、巨大ザメによる仕業であると断定する。
猟師によりイタチザメが捕らえられたところ、町民たちは安堵した。だが、フーパーは、クリッシーに残った噛み痕はそのサメの口よりも大きかったため、別のサメによる仕業である可能性がある、というのだった。フーパーは、サメの解剖を行うべきだと主張するが、ボーン市長は認めない。
2番目の犠牲者である少年の母親は、ブロディに「危険を知りながら、なんでビーチを閉鎖しなかったの」と非難される。ブロディは、その一件もあり、強く殺人サメを捕らえようと考える。
転:サメ退治へ
フーパーとブロディは、イタチザメの腹を割いて解剖するが、人を食べていた形跡が見られなかった。そのため、別のサメが人を食べているのだと断定する。
ブロディは、フーパーの調査船でサメの探索を行う。ソナーを用いて、フーパーはサメの位置を確認していた。フーパーは、犠牲となった猟師の船を見かけ、ブロディが止めるのも聞かず、水中にもぐって巨大な歯を発見する。歯を持ち帰ろうとするが、遺体に驚き、フーパーは落としてしまう。
ブロディたちは、ボーン市長にビーチの閉鎖の必要性を訴えるが、市長は証拠となる歯がないこともあり、拒否する。
独立記念日の週末を向かえ、多くの観光客がやってきた。ブロディたち警察は不安に思い、パトロールしていた。そんな中、ブロディの息子マイケル(クリス・レベロ)が、友人たちとともに、ボートで沖に出ていた。
彼らの近くにいた青年が、サメに襲われる。マイケルたちは無事であったが、ボーン市長の息子もビーチにいたこともあり、ついにボーン市長はクイントに10,000ドルの報酬でサメ退治を依頼する。
クイントは、1人で退治しに行くというが、ブロディとフーパーは一緒に行くと主張する。クイントは、フーパーのことを単なる学者として見ており、フーパーはクイントのことを単なる向こう見ずと考える。クイントとフーパーは、仲違いしている様子であった。3人は、クイントの船「オルカ号」に乗り、海に出る。
結:激闘
クイントは、サメを捕獲するため、罠を仕掛ける。サメは掛かるが、暴れながらボートの下で泳ぎ、コントロールすることはできなかった。サメが海上へと顔を出すと、その大きさにブロディは唖然とする。サメは25フィート(約7.6 m)、3トンほどであると考えられた。ブロディは、無線で応援を呼ぼうとするが、クイントは自分だけで捕らえようとして、無線を破壊してしまう。
クイントは、端を樽にくくりつけた銛(もり)をサメに向けて発射する。サメは引っ張り、逃げようとする。そこでフーパーは、サメに対し、追跡装置をつけるのだった。
クイントは、米国海軍巡洋艦「インディ アナポリス」の乗組員だった。彼は、第二次世界大戦時、魚雷で沈没する船に乗っており、多くの乗組員がサメに襲われるという場面に遭遇していた。クイントはそのこともあり、サメに憎悪を抱いていた。
翌日、再び船に乗ろうとするが、昨日の激戦により、エンジン不調がみられていた。サメが戻ってくると、クイントはフーパーたちに、フックをサメめがけて投げるよう指示する。サメがかかると、クイントは全速力でサメを引こうとする。だが、サメは対抗し、ふたたび逃げだしてしまう。
船で逃げようとするが、サメは復讐するかのように猛然と追ってくる。エンジンは酷使したために壊れ、3人は沈み行く無線も使用できない船の中に、閉じ込められていた。クイントは、自ら水中の檻の中に入り、銛でサメを突いて、毒物を注入しようと考える。だが、檻はなすすべもなくサメによって破壊されてしまう。さらに、船の上に乗り上げたサメにより、クイントは食い殺されてしまうのだった。
ブロディは、沈み行く船の中で、フーパーの持っていたタンクを見つける。それをブロディはサメに向けて投げ、噛み付いたところで、ブロディはそのタンクを撃つ。結果、タンクは大爆発し、サメをついに倒すことに成功するのだった。
ブロディとフーパーは、2人で海を泳ぎ、陸を目指すのだった。