簡単なあらすじ
1) 一ノ瀬浩一(草彅剛)は、二科興三(市村正親)に「謝罪会見を開き、公表しろ」と、30年前の事件を公表するよう迫る。拒否した場合、「録音テープを、ネットでバラす」と言い、さらには「ニシナコーポレーションを脅かすネタも掴んでる」と、粉飾決算のことを知っている、と仄めかす。
2) 浩一は、三瓶守(大杉漣)の娘・七沢由美子(国仲涼子)を利用して三瓶を罠に嵌めようと考える。「破談に追い込んで、親子を絶縁させる」と浩一はしていた。浩一は、守と由美子を引き合わせる。その上で、守の淫行をでっち上げる合成写真をばら撒こうとしたのだが、浩一はできなかった。
3) 浩一は、興三に「12時間以内に記者会見を開き、事実を公表しろ」と迫る。興三は、会見を開くことに応じ、粉飾決算を公表し、その責任をとって会長職を辞職する。さらに、「私は、このことで脅迫を受け、さらに二科カテーテルは2千万円を騙し取られた。あとのことは警察に任せます」と言うのだった。
4) 浩一は、興三の音声データをネット上の公表しようとするが、ファイルが勝手に削除されてしまう。PCが遠隔操作されており、さらにはスマホのデータも消去されてしまうのだった。浩一は、八尋カズキ(菊池風磨)の仕業であると確信する。一方、浩一には警察の手が及ぼうとしていた。
詳細なあらすじ
二科興三(市村正親)が退院する際、一ノ瀬浩一(草彅剛)が見舞う。興三は、浩一に「2人で話がしたい」と言う。「何が望みだ?」と言われ、浩一は「謝罪会見を開き、公表しろ」と迫る。
拒否する興三に、浩一は「録音テープを、ネットでバラす。それに、ニシナコーポレーションを脅かすネタも掴んでる」と告げる。
浩一は、三瓶守(大杉漣)の娘・七沢由美子(国仲涼子)を利用して三瓶を罠に嵌めようと考える。由美子の婚約者は官僚の八巻庸介であり、「破談に追い込んで、親子を絶縁させる」と浩一は考える。だが、十倉ハルカ(水原希子)は「今回は、協力できない」と言う。
興三は、粉飾決算の件が漏れた可能性を隆(藤木直人)に言う。一方で、隆は「テープの件は、なんとかする」と言う。隆は、「今度は、こちらがハメる。一ノ瀬を」と、百田ユウジ(マギー)に言う。
浩一は、由美子の勤務する不動産屋を訪れる。浩一は、弁護士を名乗って由美子に接触する。「守さんは、ずっとお嬢さんに会いたがってますよ。だから、振り込め詐欺に引っかかってしまったんです。有り金をすべて渡してしまった」と言う。
「自ら死を選んでしまう可能性も少なくない…電話一本でいい、かけてあげてくれませんか。ちょっとした話をするだけでいい。それが何よりの薬になるんです」と浩一は由美子に言う。
百田は、「詐欺師なんか、騙したり、騙されたりは当たり前」と八尋カズキ(菊池風磨)
に言う。
隆は、晃(安田顕)に「粉飾決算のこと、誰かに話したか?」と訊くが、晃は「最近、酒ばっかりであんまり覚えてないんだ」と言う。晃は、「お前は、俺や親父の罪を背負ってくれてたんだな。それなのに、俺は何も知らずに…」と謝罪する。すると隆は、「いいんだ。俺を助けてくれ、兄さん。一ノ瀬を警察に突き出すには、兄さんの証言が必要だ。俺たちの手で、あの詐欺師を刑務所に打ち込もう」と言う。
由美子は、守に電話をする。守は喜び、離婚後会えなくなっていた娘のことを思い出し、アルバムを見ていた。そこで守は、浩一の家族や浩一の父親の話をする。結婚式に出席しないつもりであるという守は、「僕なんか、父親失格だから」と言う。
晃は、告発状にサインするよう求められる。「一ノ瀬は罪を償う…でも、俺はどう30年前の罪を償えばいいんだろうな」とつぶやく。そこで隆は、「あの女性のご両親は亡くなっている」と明かす。
興三は、六車了司(神保悟志)に「隆にすべて任せておくわけにはいかない…いずれ指示を出す。それまでにケガを治せ」と言う。
晃は、楓(山本美月)に「お前を巻き込んで…俺はアイツを許せないんだ。警察に告発する。だから、お前もアイツのことはきっぱり忘れてくれ」と言う。
由美子は、浩一に「父は家にまったく寄り付かなくて。家を出て行ったんです」と言う。だが、婚約者の八巻は、「会おうよ、お父さんに」と由美子を説得する。
浩一は、守の写真を撮る。そして、その写真を使って五十嵐の撮ったタイでの淫行写真に顔を合成させる。
ハルカは、楓に「嫌いなんだよね、今の浩一。復讐のために過去にとらわれて。お世話になっている人のことまで罠に嵌めようとしている」と言い、さらに「浩一にやめるよう、説得してくれないかな?…説得できるのはあなたくらいしかいない」と言う。
楓は、浩一に会う。楓は、「浩一さん、答えが分かったから伝えておこうと思って」と言う。浩一は寝言で「ウソをつく以外、どうすればよかったんだ?」と言っていた。その疑問に対し、楓は「許してあげて。あの時のあなたは、正しいことをした。自分のことだけは許してあげて、9歳の千葉陽一君のことは」と言う。そして、楓は「どうせなら、一生騙してほしかった」とつぶやく。
浩一は、楓に「晃さんどうしてるの?」と質問し、楓は「会っていないから」と言う。そんな楓に、浩一は「会ってないから」と言う。
守は、由美子とともに八巻の両親たちとの顔合わせの席に出席することになった。一方、浩一は、自分や弟、由美子たちが写った写真の裏側を見て、ハッとした表情になる。
守は、八巻の両親たちに、「どうか娘をよろしくお願いします」と頭を下げる。そんな場に、浩一は守の合成写真を撒こうとしていた。だが、浩一はできず、守たちのもとを立ち去る。
守は、浩一の姿を見て、彼の後ろ姿を追う。浩一は、「これをばら撒いてやろうと思った。縁談ぶち壊して、二度と娘に会えないようにしてやろうと思った」と言う。守は、「恨まれて当然だ。娘のことが心配だったっていうのは、言い訳だ。本当は怖かったんだ。自分が殺されるんじゃないかって」と言う。
そして、「知ってたのに。僕だけは知ってたの。なのに、僕は…」と言う。追ってきた由美子に、浩一は「あなたのお父さんは、僕にウソをついていた。帰りたい家があるのに、そう言わなかった…由美子さん、あなたは僕と同い年なんです。養護施設に馴染めず、一人ぼっちの僕の誕生日に、あなたのお父さんは僕と一緒に過ごしてくれた」と言う。由美子の写真の裏には、「3月15日 由美子の誕生日」と書かれていた。
「本当は由美子さんのもとに帰りたかったはずなのに、僕の友人の息子だからって。でも、守さんのウソで僕は救われた」と言う。「なんで言ってくれなかったの?」という由美子に、浩一は「あなたを巻き込みたくなかったんです。僕の家族、殺されたんで…長らく、あなたのお父さんを借りて申し訳ありませんでした」と謝罪する。
浩一は、ハルカに「終わりにする。これ終わったら、タイに帰るか。全然違う国に行って、新しい詐欺を考えるのもいいな…二科興三、アイツで終わりだ」と言う。
浩一は、隆に会って「12時間以内だ。その時間以内に、会見を開け。さもなければ、世界中にばら撒いてやるよ」と言う。だが、浩一は「できるわけがない」と考えており、「粉飾決算のことも書き立てる」と目論んでいた。だが、興三は「アイツの望み通り、会見を開こう」と言う。一方、晃は、警察署に向かい、証言を行おうとしていた。
興三は、会見を開き、ネットで生中継された。その映像を、浩一、隆、楓は見ていた。興三は、「どうしても、私の口から謝罪したいことがありまして…私は、私の罪を心から悔いています。その罪とは…」と、粉飾決算の指示を出したのだと公表する。
「私の指示であり、現社長は関係ない。なぜこの事実を公表したか…この件で、ある人物から脅迫を受けているからである。相手は、自称・経営コンサルタント。脅迫だけでなく、二科カテーテルから2千万円を騙し取った。この件は、警察に任せた。逮捕も近いでしょう。私は、今日、ここに己の罪を告白し、責任をとって会長職を持するとともに、現社長の新プロジェクトが始動したことを明らかにします」と説明する。
浩一は、音声ファイルをネット上に公表しようとした。だが、カズキはPCを遠隔操作し、ファイルを削除する。さらには、スマホの音声データも削除していた。また、マスターテープも百田が既に盗み出していた。
一方、カズキは晃のIDカードで研究開発室に侵入し、データを盗み出そうとしていた。一方、浩一の近くには警察の手が近づいていた。浩一は、間一髪でバーのバックヤードに身を隠す。
だが、見つかりそうになり、刑事たちに追跡されながらも全力疾走で逃げ出すのだった。
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