簡単なあらすじ
1) 警察庁内に侵入した「黒の組織」のキュラソー(天海祐希)は、公安のデータベースを盗み見て、スパイを見つけ出そうとしていた。だが、公安にその動きを察知されたキュラソーは逃げ出すが、カーチェイスの末に海にクルマごと落下し、記憶を失ってしまう。
2) キュラソーは、自分が黒の組織の一員と知らず、江戸川コナン(高山みなみ)や少年探偵団に出会い、行動をともにする。そんな中、彼女は公安の手により、観覧車で多色ライトを見ることで、記憶を取り戻すのだった。
3) 黒の組織のジン(堀之紀)たちは、キュラソー奪還や公安への攻撃を試みる。激しい攻防が繰り広げられる中、キュラソーは「黒の組織」に潜入している公安やCIAのスパイの存在を隠し、なおかつ少年探偵団たちを身を挺して守ろうとするのだった。
4) キュラソーは命を落としながらも、子供たちを守った。コナンは少年探偵団と出会うことによって、キュラソーが改心して心の色を変えたのではないか、と思うのだった。
起:海に消えた女
警察庁内に侵入した「黒の組織」のキュラソー(天海祐希)は、公安のデータベースを盗み見る。公安警察官・安室透(古谷徹)やCIAの諜報員・風見裕也(三石琴乃)は、キュラソーを追跡するが、激しいカーチェイスの末、逃げられてしまう。
キュラソーは、黒の組織の仲間に「ノック(=スパイ)はスタウト、アクアビット、リースリング。あなたが気にしていたキール、バーボン・・・」という謎めいた文章をメールで送る。その後、クルマごと海に沈み、キュラソーは行方知れずとなる。
承:記憶喪失
江戸川コナン(高山みなみ)は、少年探偵団のメンバーと東都水族館を訪れた際、記憶を失った女性に出会う。その女性こそ、キュラソーだった。少年探偵団は、キュラソーに話しかけ、行動をともにする。一方、「黒の組織」のベルモット(小山茉美)がキュラソーを探していた。キュラソーは、組織のNo.2ラムの右腕ともいうべき存在だった。
ベルモットはキュラソーに声をかける。だが、キュラソーは記憶を失っており、逃げ出す。観覧車に乗ったキュラソーは、「ノック(=スパイ)はスタウト、アクアビット、リースリング」とつぶやき、コナンは彼女が組織の人間であると考える。
一方、黒の組織のジン(堀之紀)たちは、キュラソーのメールから、スパイと考えられたスタウト、アクアビット、リースリングたちを殺害していた。その後、キール(=安室透)、バーボン(=風見裕也)たちを抹殺しようとするが、コナンの助けによって難を逃れる。
キュラソーは、多色ライトを見ると記憶を取り戻す。そのため、公安は観覧車に乗せて多色ライトを見せようと試みる。だが、黒の組織は、キュラソーをオスプレイでさらい、一方でC-4爆弾を仕掛け、公安警察官たちを殺傷しようと考えていた。
転:黒の組織
観覧車で、キュラソーは記憶を取り戻す。キュラソーは、メールでベルモットに、キールとバーボンがスパイなのかどうか質問される。だが、キュラソーはそれを否定するのだった。その後、キュラソーは自らおとりになって逃げ出し、少年探偵団たちを救おうとする。
ジンは、爆弾の起爆スイッチを押すのだが、その直前で安室は解除に成功する。爆破に失敗したジンは、観覧車に向けてオスプレイで攻撃を実施する。コナンは、FBI捜査官・赤井秀一(池田秀一)とともに協力し、狙撃して墜落させることに成功する。
だが、観覧車の車軸が攻撃されて折れて、転がってしまう。その観覧車は、蘭や園子たちがいる水族館へと向かい、コナンは止めようと試みるが失敗してしまう。そこで、キュラソーは、観覧車を止めようと重機で観覧車へと立ち向かい、止めることには成功するが、彼女は命を落とす。
結:キュラソーの死
キュラソーの遺体は、水族館でもらったイルカのストラップを握っていたことで、かろうじて判別することができた。風見は、そのストラップをなんらかのキュラソーの記憶装置と考えるが、コナンは「いや、記憶じゃない、思い出だよ。黒焦げになっちまったけどな」と、黒く焦げたストラップを見てつぶやく。
少年探偵団は、キュラソーがいなくなってしまい、「友達になれたのか」と疑問に思うが、蘭は「友達じゃない」と励ます。コナンは、少年探偵団と出会うことによって、キュラソーが改心して心の色を変えたのではないか、と思うのだった。