「推理タクシー」(世にも奇妙な物語)あらすじ・ネタバレ

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登場人物

村西トム:谷原章介
運転手:佐野史郎

あらすじ

激しい雨が降る夜、村西トム(谷原章介)の横を一台のタクシーが通る。村西がそのタクシーに乗ると、運転手は「お客さん、テレビに出ている人じゃありません?マジシャンの方ですよね」と言う。村西は否定したものの、運転手はしつこく言ってくるのだった。

運転手は、「有名人はこっちが声かけたら迷惑そうにするのに、無視すると自分から言い出す。これ、犯罪者の心理パターンと一緒なんですよ。自分から話題にしちゃうような奴もいますから」などと言い、さらにそこから、乗せたことがあるという『NEWS EYE』の女性キャスターについて話す。『NEWS EYE』のキャスターは、以前は鳥飼久美だったが、彼女は最近殺害されていた。

警察はストーカーによる犯行と断定していたが、犯人は逮捕されていなかった。そこから運転手は、自らの推理を語って聞かせるのだった。

鳥飼は男に弱みを握られ、脅迫されていたのではないか。その弱みとは、不倫相手の妻を殺害したことだった。その男を自宅に連れて行き、「玄関の鍵をなくしてしまった、庭の木を登って二階の窓が開いているから、そこから入って玄関の扉を開けて欲しい」と鳥飼は言う。

そして、なくしてなどいない鍵で玄関の扉から入り、窓から入ってくる男を待ち構え、ストーカーが家に侵入してきたとして撲殺しようと考えていたのではないか…という推理だった。

その話を聞いた村西は、「犯人はタクシー運転手で、そのタクシーに乗った際、鳥飼が手帳を置き忘れ、さらには送り届けた先が愛人の自宅で犯行に気づいた」と推理する。そして、「犯罪者は、自ら事件のことを話してしまう」という運転手の言葉から、運転手こそが犯人だと指摘する。

だが、運転手は元刑事であり、鳥飼久美殺人事件を担当していたのだと明かす。事件が起きたのは半年前、刑事を辞めてタクシー運転手になったのは3ヶ月前であり、彼が犯人であることはあり得なかった。

目的地に着き、そこで「村西トムさんだ」と運転手は名前を思い出す。村西は「そうだよ」と認め、タクシーに乗る直前に相方の家にいて「コンビ解消」を切り出されて大喧嘩したと明かす。

「ああ、だからあんな顔をしてたんだ」と運転手は言い、ただならぬことが起きたのではないか、と思ったと明かす。村西は相方を絞殺し、マンションの部屋から出てきた直後だったのだ。

村西は、運転手に「もう少し先に行ってくれないか」と言う。そして、村西は「あんたならどうするんだ?あんたが有名人を乗せて、翌日、その近くで関係者が殺されてたって知ったら」と運転手に質問し、運転手は「私だったら脅迫しますね…冗談ですよ。これでも元警察官ですから」と答える。

その言葉を聞きながら、村西は相方を絞殺したロープを握りしめる。そして、人目につきにくい暗い路地へ入るよう運転手に指示するのだった。

情報

原作:今邑彩「家につくまで」
脚本:古家和尚
演出:土方政人

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