科学進歩し、改造人間である怪人たちが現れるようになった。そこで警察は外部機関として「怪人対策室」を設置するようになり、ヒーロースーツを身にまとったヒーローたちに怪人退治を依頼していた。
怪人検挙数トップを誇る「レッドライガー」こと警部の大場博人(郷ひろみ)は、今日も怪人たちを撃退していた。多忙な大場は、娘・亜希(上白石萌音)となかなか会えず、テレビ電話で会話していた。
来年、定年を迎え、大葉は「娘とゆっくり暮らせる」と思っていた。だが、怪人・マスターカイザーから「今まで逮捕した怪人を全員開放せよ。さもなくば致死率の高いKウィルスをばらまく」という声明が届く。
大場たちは聞き込みを続ける。タイムリミットが迫り、ついにマスターカイザーの居場所が判明する。大場は単身乗り込むが、罠にかかって捕らえられてしまう。だが、亜希のメッセージに背中を押され、マスターカイザーを撃破する。
大場は亜希に喜びながら「マスターカイザーを倒した」と報告するが、亜希は「それが何になるのよ」と浮かない顔だった。大場は仕事を休んで亜希に会いに行こうとするが、室長は「ダメだ」と止められてしまう。
大場は家に向かうが、そこは空き地になっていた。大場は室長を脅し、室長は「娘はAIだ。他のヒーローたちも、機嫌をとるためのバーチャルな存在がいる。君たちヒーローは、改造を受けるときにニセの記憶を埋め込まれる」と明かす。
大場は、帰宅すると「亜希」からの電話を受ける。そこで「ヒーローを辞めようと思ってる。何のためにヒーローをやっているのか分からなくなった」と言う。そして、「お前はAIなんだろう?現実には存在しないんだ。お前は、ニセモノなんだ」と言う。だが、亜希は「そうだったらよかったのに…明日、手術を受けるの。手術が成功する確率はほんのわずか」と言う。
亜希は長らく入院していた。寂しさを紛らわせるために、彼女はヒーローが戦うアプリのゲームをプレイしていた。『永遠のヒーロー』というゲームをプレイしていただけだ、と亜希は告白し、大場は「ゲーム…俺は一体なんのために…」と苦悩する。
亜希は「お父さんは私のヒーロー。私だけのヒーロー。ありがとう、今までありがとう」と泣きながら感謝の言葉を言う。
大場はしばらくの休業の後、再び職場に復帰する。一度は破ってしまった亜希の写真を、大場はデスクに飾るのだった。