簡単なあらすじ
1) 隠館厄介(岡田将生)は、編集者の重信(神保悟志)から、「今日子(新垣結衣)さんと一緒に、須永フェスタに参加して欲しい」と依頼される。須永フェスタとは、推理作家・須永昼兵衛が新作原稿を隠し、それをヒントをもとに探しだすというゲームを行う大会だった。
2) 厄介は、須永ファンの今日子とともに出かけるが、その途中で、須永が心不全で急死したことを知らされる。だが、今日子を悲しませたくない厄介は、須永の死を隠して、須永フェスタに参加する。
3) 須永の出したヒントから、今日子は須永が「カセットテープを磁気ディスクとして使用して、データを保存した」と推理する。結果、120分カセットテープにデータが入っていたと証明された。
4) 須永の死を悲しむ今日子に、厄介は「遺稿が出版されたら、プレゼントします」と言う。だが、家に本を置かない主義という今日子は、行きつけの喫茶店「サンドグラス」の書棚に「こっそりと差しておくのはどうでしょう?」と提案する。そしていつか、今日の日の出来事を話そうと厄介は考えていた。
感想(2件) |
原作:西尾維新「掟上今日子の備忘録 第3話」あらすじ・ネタバレ
起:須永フェスタ
隠館厄介(岡田将生)は、編集者の重信(神保悟志)から、1日しか記憶が保たれない”忘却探偵”こと掟上今日子(新垣結衣)と、「推理作家・須永昼兵衛先生が開催する『須永フェスタ』に参加しないか?」と持ちかけられる。
『須永フェスタ』とは、須永の新作原稿を、須永本人がどこかに隠し、暗号のようなヒントを元に、編集者たちが探し出すというものだった。重信は、今日子の推理力を見込んで依頼してきたのだった。
須永フェスタのことを厄介が今日子に伝えると、須永の大ファンである今日子は、「絶対に参加します!」と快諾する。イベントは、日曜日に軽井沢にある須永の別荘で開催されるという。
当日、今日子は朝から「人生最良の日です!」と興奮気味であった。厄介は、今日子とともに週末を過ごせるということで、密かに喜んでいた。ところが、乗ろうとしていたバスには、法郎(及川光博)だけでなく、塗(有岡大貴)やまくる(内田理央)が乗っていた。法郎たちも、軽井沢旅行に行くのだという。
承:須永の死
2人での旅行…というわけにはいかず、内心ガッカリしていた厄介だったが、気を取り直して楽しもうとする。ところが、須永の別荘に到着したところ、厄介は重信から、「須永先生が、心不全で急死された」と知らされる。
重信は、「正式な仕事として、須永の原稿探しを依頼したい」と厄介は頼まれる。そこで、厄介は、「須永先生が亡くなったことは伏せさせてください。今日子さんには、須永フェスタが通常通り開催されたということにします」と言うのだった。厄介は、今日子の楽しみを奪いたくなかったのだ。
今日子は、須永フェスタだと思ったまま、原稿を探すことになる。そこに、須永作品のファンの遠浅刑事(工藤俊作)も、フェスタの噂を聞きつけ、強引に参加する。
転:推理スタート
須永が残していたヒントは、次の4つだった。
1 作品の原稿枚数は、およそ120分あれば読めるくらい。
2 デリケートな場所に隠してあるので、細心の注意を払って探すこと。
3 あるものではなく、ないものを探せ。
4 (空欄で記載なし)
まず、今日子や遠浅刑事は、須永の書斎を見に行って大興奮。今日子は、ヒントから原稿の形状を推理し、「場所の目星はついています」と言う。
遠浅刑事は、黄色い洗面所に原稿があると考え、探し始める。遠浅刑事は、ヒント3から、「全著作の内、書斎にない1冊」をもとに黄色い部屋が答えだと説明する。ところが、今日子は著作のあとがきから、「あの洗面所は、黄色ではなく金色なんです」と推理が間違いであると指摘する。さらに、書斎にない1冊は、法郎が借りていたのだと判明する。
今日子は、オーディオルームで、「『”2時間”ではなく、120分あれば読めるくらい』という表現も気になります」と言う。さらに、全ての部屋を見終わった後、今日子は原本を確認に行く。原本に書かれたヒント4は、修正テープで消されていた。透かして見ると、「鉛筆が必要になるかもしれない」と書かれていた。
結:原稿のありか
訃報を聞きつけた近所の人々や、檀家となっていた寺の住職などが現れるも、厄介は必死で須永の死を隠そうとする。だが、テレビのニュースを観た今日子は、ついに須永の死を知ってしまう。
ヒント4で、「修正テープ」と「鉛筆」というキーワード、そしてヒント1の「120分あれば読めるくらい」というキーワードから、今日子は答えにたどり着く。今日子は、オーディオルームに向かい、そこで120分カセットテープこそが”原稿”であると指摘する。
ヒント3「あるものではなく、ないものを探せ」は、「これが原稿であると証明できるデータレコーダがオーディオルームにない」ということだった。
須永は、カセットテープを磁気ディスクとして使用して、データを保存したのだった。そして、カセットテープに書かれた番号は、金庫を解除する鍵となっていた。金庫を開けると、そこにカセットテープを読み込む機器が入っていた。
カセットテープを読みこませると、須永のメッセージとともに、原稿のデータが入っていたと証明された。
須永の死を悲しむ今日子に、厄介は「遺稿が出版されたら、プレゼントします」と言う。だが、家に本を置かない主義という今日子は、行きつけの喫茶店「サンドグラス」の書棚に「こっそりと差しておくのはどうでしょう?」と提案する。そしていつか、今日の日の出来事を話そうと厄介は考えていた。
補足
エピローグで、厄介が「今回の原稿が引き起こした出来事がきっかけで、僕らはある事件に巻き込まれる」「僕と今日子さんの関係に、大きな変化がもたらされる」と語っているが、その事件とは原作「掟上今日子の備忘録 第4,5話 あらすじ」のことである。
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