「プリズナー」前半部分(ネタバレなし)
野中秀夫(高橋一也)は、幻のビデオ『プリズナー』を探していた。海外で制作されたその映像は、謎に包まれていて内容を知る者はほとんどいないとされていた。
秀夫は何軒もビデオレンタルショップを探し回り、ようやく「ビデオレンタルショップ ナイス」という店で、廃棄されそうになっていた『PRISONER』という古ぼけたビデオを見つけてレンタルする。
ビデオを再生すると、タキシード姿の白人男性が映り、この作品の内容についての話をする。意味不明に次々と映像が切り替わる中、「次はこの男性に案内をしてもらいましょう」と告げ、その白人男性はいなくなってしまう。
檻の中に入れられた囚人(竹中直人)は、秀夫に語りかける。そして、「手を伸ばしてテレビに近づいてみろ」と言うのだった。秀夫は好奇心に駆られて腕を伸ばし、囚人に掴まれてビデオ映像の中に入ってしまうのだった。
「プリズナー」というタイトルから、嫌な予感しかしませんが、果たして秀夫にどのような結末が待ち受けているのでしょうか。
「プリズナー」後半部分(ネタバレあり、結末まで)
囚人は秀夫を連れて、ビデオの世界を案内する。扉に入ると別の世界に切り替わることに秀夫は興奮していた。
ビデオの世界を一周し終わると、囚人は「俺がさっきいたように、檻の前に立ってみろ」と言う。するとその直後、自分の部屋の映像がそこには映し出される。
囚人は「俺の代わりになる奴をずっと待っていたんだ」と言い、止める秀夫を尻目に秀夫にの部屋へと出ていくのだった。秀夫は檻の中に閉じ込められ、出ることができない。
囚人はテレビの電源を切り、秀夫が借りた『PRISONER』を「ビデオレンタルショップ ナイス」へ返却する。そのビデオはメーカーへと返品されることになり、店に並ぶことはない。
店員が店を振り返ると、電飾看板が故障し、「(ビ)デ(オショップ)レ(ンタルショップ)ナイ(ス)=デレナイ」と表示されていた。
電飾看板のオチがいい味出してます。そしてこの作品、若かりし頃の竹中直人さんが囚人役として出演していることに驚きます。
「プリズナー」制作情報
・脚本:戸田山雅司
・演出:星護