曽田練(高良健吾)には親がなく、祖父・健二が親代わりで育ててくれた。健二は、畑を大事にしており、練はよく祖父の畑仕事を手伝っていた。…そんな子供の頃の記憶を、練は夢で見て思い出していた。
練は、出勤前に独り暮らしの静恵(八千草薫)の家に立ち寄ることを日課としており、庭の手入れなどを手伝っていた。そこで練は、デザイナーになる夢を叶えるために上京してきた、市村小夏(森川葵)を中條晴太(坂口健太郎)に「幼なじみ」と紹介する。晴太は、困った小夏を救うため、林田音(有村架純)とはぐれることになってしまったのだった。
音(有村架純)は、北海道の八羽町で育ったが、親代わりの叔父夫婦の家を出て、上京した。そんな彼女は東京に来て1年、介護施設『春寿の杜』で介護士として働き始めていた。
同僚の船川玲美(永野芽郁)が、「1週間彼氏と会えなかったから、別れようかな」と言っているのに音は驚く。音は、東京にやってくるきっかけとなった曽田練(高良健吾)を出勤前などに探していたが、1年間、1度も会えずにいた。だが、彼女たちは近くに住んでいた。
引っ越し作業中、練たちは、ヴィンテージのスピーカーを破損してしまう。先輩の佐引穣次(高橋一生)が、天地無用の荷物を逆に置いたのが原因だった。だが、柿谷運送社長の柿谷嘉美(松田美由紀)は、設置した練に弁償を命じる。
音は、一生懸命に働き、早番にもかかわらず、玲美の代わりに、遅番として働く日もあった。そんなある日、音の前に『春寿の杜』を経営しているグループ企業の御曹司・井吹朝陽(西島隆弘)が現れる。高齢者の集まっている中、バスケットボールで遊んでいる朝陽を、音は注意する。そんな音を朝陽は気に入り、「食事に行こう」と誘う。朝陽は、ガソリンスタンドでバイトをしていた音と一度会ったことがあった。
練の安アパートへ、日向木穂子(高畑充希)がやってくる。代理店に勤務し、派手な生活をする木穂子に、練は「このアパートは木穂子ちゃんに似合わない」と言う。だが、木穂子は構わず、練との恋愛を続ける。
そんな2人を気遣い、小夏は晴太をアパートの前から連れ出す。そこで小夏は、晴太が大好きな祖父のため、騙されてとられてしまった土地を取り返すべく、東京で働いていると明かす。
木穂子は、不倫をしていた。不倫相手の男性には、妻との間に2人目の子供ができており、木穂子は不倫の切なさを感じていた。そんな木穂子は、「私は、練の優しさに付け込んどるだけ」と言う。
音は、玲美が出勤しないため、夜勤から連続で勤務し続けることになる。雨に降られ、施設に戻ると、そこに朝陽がいて再び食事に誘う。さらに、「好きな人いるの?どんな人?」と質問し、その問いかけに音は「います…分かりません」と答える。
一方、練はスピーカーの弁償は、佐引がいい加減な仕事をしたためであると言う。「そんなことはかぶれない」と練は言い、「腕立て300回できたら、俺が弁償する」と佐引が言ったことから、練は腕立て伏せを開始する。しかし、既に木穂子がその弁償を行っていた。練は、木穂子に怒るどころか、感謝の言葉を述べ、「必ず返します」と言う。
疲れ果てた音だったが、そこに大幅に遅れて玲美がやってくる。終電はなく、深夜バスの存在を先輩から訊いた音は、バスで帰宅する。
音は、帰り道、犬が捨てられているのを発見する。その犬は、飼い主から放置され、練がたびたびエサを与えていた犬だった。その犬がいないことに気づいた練は、周囲を探していた。だが、ちょうどその時、その犬は音が拾って帰っていたのだった。
疲労困憊の音は、歩くこともままならず、その場に座り込んでしまう。鳴き声に反応した練は、犬を抱えた音を見つける。思わず駆け寄った練に、音は「会えた…会えた」と嬉しそうに微笑むのだった。
音は、練に「できたらでいいんやけど…名前教えて。電話番号教えて。私も、東京で頑張ってるから」と言う。練は、何度も頷く。練は音を背負い、静恵の家へ向かう。犬は、静恵の家で飼ってもらえるようになった。
練は、久しぶりに実家へ電話をかける。祖父のことを気にかけ、息災との話を聞いて安心する。「東京でもうしばらく頑張る」と言いつつ、涙ぐむ練の様子を、音は見ていた。
音が目覚めると、練の姿はなかった。静恵は、「あの子が渡しておいてくれって」と、「曽田練」と名前の書かれた紙を音に渡す。
朝陽は、認知症患者へのケアを専門とする介護士を志しており、熱心に入居者へ語りかける姿を音は見て、意外に思う。
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