花澤紀一郎(渡部篤郎)は、大道寺保(遠藤憲一)からの手紙を燃やしてしまう。その晩、何かを察知した飼い犬の太郎が遠吠えをして、なかなか花澤家の面々は眠れなかった。
自分と同年齢の保を、「結婚を前提として付き合っている彼氏」と娘の美蘭(蓮佛美沙子)に紹介された紀一郎(渡部篤郎)は、保を美蘭の結婚相手として認めようとはしなかった。そのせいで、紀一郎と美蘭の間には、不穏な空気が流れていた。
さらに、美蘭は母・静香(和久井映見)にも「結婚には反対よ。軽々しく結婚なんか考えるんじゃありません。しっかりみんなを説得できない限り、結婚は許しません」と言われてしまう。一方、紀一郎は秘書の愛川希和(中村アン)に美蘭の件を相談する。
老人ホームを追い出された美蘭の祖父・花澤昭栄(品川徹)をどうするか、静香たちは悩ましく思っていた。そんな中、美蘭に好意を寄せるも振られた砂清水誠(山崎育三郎)が大量の薔薇の花束を抱えてやってきた。誠は、紀一郎の部下であり、保と美蘭が結婚を間近に控えていると知り、ショックを受ける。
「もう一度、ご両親と話しをしたい」という保に、美蘭は妹の真理乃(新川優愛)と、兄の葉理男(中村倫也)と4人で食事をしよう、と提案する。両親に結婚を反対されていることもあり、美蘭は、まず兄妹から味方につけようと考えたのだった。
紀一郎は、やまびこ商事が帝洋物産に買収されたことを知り、「これは幸先が悪い…」と心配し始める。一方、紀一郎は保のことを「財産狙いか…」と様々なことを勘ぐる。そんな紀一郎に、静香は「もう一度、会ってみたらどうですか?」と言う。
美蘭は、兄妹と保との食事会をセッティングする。躊躇う兄妹だったが、美蘭は必死に説得する。保は、紀一郎や静香のことをネット検索し、SNSなどで彼らの趣味嗜好、考え方について理解しようとしていた。
食事会に保が現れると、途中で顧客のサーバーがダウンしたと電話を受けた美蘭は、職場に呼び出されてしまう。保は、真理乃、葉理男とともに話をする。だが、世代が違うということもあり、仕事に夢や希望を持たず、恋愛にも興味のない葉理男や真理乃の話に、保はギャップを感じながらも話を合わせる。
保は、美蘭の祖父・昭栄に「自宅のリフォームを考えている。やまびこ商事の関連会社がリフォームをやっているのなら、お前が責任者として来い」と言われ、お近づきになるチャンスとばかりに、保は間を取り持とうとする。
帝洋物産が買収した会社との懇親会に、紀一郎は顔を出し、そこで保の姿を見つける。 紀一郎は、周囲の人間に保のことを聞いていた。保は、「仕事一筋で真面目な人」などの評判だった。そんな中、保は取引先の相手に促され、戸惑いながらも「いつものアレ、まだなの?」と言われる。保はお盆を使って裸踊りを披露する。そんな保の姿に、紀一郎は絶句して呆然と眺めていた。
週末、リフォームの件で昭栄に呼び出された保は、 紀一郎にとんでもない姿を晒したことで、気まずいながらも花澤家に向かう。さらに、美蘭は仕事で保に同行できなかった。電話で美蘭は、「分かってるよね?あの秘密、バレたらアウトだからね」と言う。
昭栄は、保に酒を勧める。「それはまずいです…」と言う保だったが、断りきれず、飲み始めてしまい、写メが送られてきた美蘭は、「悪い予感的中…」と、家路を急ぐ。
保は、酔って花澤家の面々に本音を口にしてしまう。葉理男や真理乃が、夢もないことに説教をしてしまう。静香に対しても、「このダンナのどこが好きなの?」などと言う。紀一郎の女癖の悪さについても口にしてしまい、紀一郎は怒り出す。美蘭は、「遅かったか…」と言いつつも、両親たちに謝る。保は、ワインを飲んだ時だけ、酒癖が悪くなってしまうのだという。
酔いが醒めた保は、静香に「美蘭のどこが好きなの?」と訊く。すると、「デートの時に、みーちゃんが、どうしても行きつけのラーメン屋に行きたいって言うので、連れて行ったんです。それで、みーちゃんが餃子を食った時、『美味しい』って言って笑ったんです。その時、世界が変わって見えて。この笑顔だけは手放したくない、この笑顔だけは守りたい、そんな風に思ったんです」と語る。
昭栄は保を気に入り、毎週のように呼ぶことになった。紀一郎は「ワインを飲むと酒癖が悪くなる…それがアイツの秘密か」とつぶやく。そんな紀一郎に、静香は「誰にでも秘密の一つや二つありますよ」と言う。静香の化粧台の引き出しには、離婚届が入っていた。
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