「アンノウン」あらすじ・ネタバレ

スポンサーリンク

簡単なあらすじ

1) 植物学者マーティン・ハリス博士(リーアム・ニーソン)は、バイオテクノロジー国際学会に出席するため、妻・エリザベス(ジャニュアリー・ジョーンズ)を伴ってアメリカからベルリンの空港にやってくる。だが、空港にブリーフケースを忘れてきたことを思い出し、タクシーに乗って空港に戻る。その途中、タクシーが事故に巻き込まれ、川の中へとクルマごと飛び込んでしまう。

2) マーティンは救出されるが、病院で4日間昏睡状態になっていた。その事故の中で頭を打ってしまい、記憶が曖昧になってしまう。唯一の手がかりは、暗号の書かれた本だけだった。そんな中、マーティンはニュース番組を観ていて、自分が学会に出席するためにドイツにやってきたこと、妻がホテルにいるはずなことを思い出し、退院してホテルへと向かう。

3) だが、妻・エリザベスに会うと、彼女は「知りません。人違いでは?」と言うのだった。そして、彼女の横には、「マーティン・ハリス博士」を名乗る男がいた。マーティンは、自分が何者なのか分からなくなり、混乱する。そこからマーティンは、自分こそが「マーティン・ハリス博士」であると証明するために調査を始める。

4) マーティンは、暗殺者によって命を狙われる。次第に記憶が戻ってくる中、空港で受け取った忘れ物のブリーフケースの中身を見て、ついに自分が何者なのかに気づく。マーティンは暗殺者であり、架空の人物「植物学者マーティン・ハリス博士」に扮してバイオテクノロジー国際学会に潜入していたのだった。マーティンが事故に巻き込まれ、4日間行方不明となっていたため、別の暗殺者が急遽、用意された。その人物こそが、エリザベスの横にいた「マーティン・ハリス博士」を名乗る男だったのだ。

5) マーティンは、自分の正体に気づき、暗殺計画を止めようとする。ブレスラー教授は、過酷な環境でも育つ遺伝子組み換えトウモロコシを開発しており、その技術を無償で提供しようとしていた。ロドニーたちは、その技術を盗み出し、ブレスラー教授を暗殺することによって、多大な報酬を得ようとしていたのだった。マーティンはホテル側に警告し、暗殺を阻止する。マーティンは偽造パスポートで別人になりすまし、新たな人生を踏み出すのだった。

ここがポイント

暗殺者にも関わらず、交通事故による記憶障害で、カモフラージュのために名乗っていた「植物学者」と思い込んでしまう、というところがミソ。

オチを知っていても、妻と信じる女性に「知りません。人違いでは?」と言われたり、彼女には夫がいるという不可解な謎が解決されていく過程が面白い。

起:事故

植物学者マーティン・ハリス博士(リーアム・ニーソン)は、バイオテクノロジー国際学会に出席するため、妻・エリザベス(ジャニュアリー・ジョーンズ)を伴ってアメリカからベルリンの空港にやってくる。

マーティンはタクシーを泊めて、宿泊先となるホテルへと向かう。だが、そのホテルでパスポート入りの大事なブリーフケースを置いてきてしまったことを思い出し、エリザベスに行方も教えずに空港に向かう。

タクシーで空港へと向かう中、トラックの荷台から、運んでいた冷蔵庫が落下してきてしまう。それを避けるため、運転手はハンドルを切ってクルマごと川に飛び込んでしまう。

マーティンは窓ガラスで頭を打ってしまい、気を失う。タクシー運転手の女・ジーナ(ダイアン・クルーガー)は、窓を破って脱出し、マーティンも救出する。だが、ジーナは救急隊や警察が駆けつけてくると、その場から姿を消してしまう。

マーティンは4日間昏睡状態であった。記憶が曖昧であり、数日間の記憶が失われていた。唯一の手がかりは、父からもらった本であり、その裏表紙には、エリザベスが書いたとおぼしき暗号のような数字があった。

ぼんやりとした意識の中で、テレビを観るとバイオテクノロジー国際学会にまつわるニュースをやっていた。それで自分がそこに参加することを思い出したマーティンは、主治医の反対を押し切って「妻が4日間も行方不明の夫を心配して待っているんだ」と言って無理やり退院して向かう。主治医は、「頭痛などが悪化したらこちらに電話するように」と名刺を渡す。

承:もう一人のマーティン・ハリス博士

学会のパーティーの受付に向かうと、エリザベスの後姿が見えた。身分証明を求められるが、ホテルの警備部長に「今、パーティーに参加している妻に会わせてもらえば証明できる」と言い、会わせてもらう。

だが、エリザベスは「知らない人です。どなたかとお間違えでは?」とマーティンのことを言う。しかも、「マーティン・ハリス博士」を名乗る別の男性が現れ、エリザベスは「彼が夫です」と言うのだった。

マーティンは、混乱しながらも警備室につれて行かれる。そこで、「私がマーティン・ハリス博士だ」と言い、ネット検索をしてもらう。だが、そこにもパーティー会場にいた人物がマーティン・ハリス博士であるという証拠しか出てこなかった。マーティンは、警察を呼ばれそうになるが、「実は、病院から退院したばかりなんだ。頭を打って、記憶が混乱していると言われている。病院に戻らなくては」と言い、主治医の名刺を見せる。

病院に戻ると偽って、マーティンはタクシーを降りる。そして、事故に遭ったタクシーのことを思い出す。乗っていたタクシーの会社を覚えていたマーティンは、その会社に出向き、「運転手は私の命の恩人だ。お礼をしたい」と言う。だが、彼女は不法移民であり、住所などを教えてもらうことはできなかった。ジーナの同僚に、彼女が働いている飲食店を教えてもらい、訪ねて協力を依頼するが、ジーナは「協力できない」と断る。

マーティンは、自らが「マーティン・ハリス博士」であるとレオ・ブレスラー教授(セバスチャン・コッホ)に会って証明しようとする。だが、ブレスラー教授も電話で話をしただけだった。その場に、別のマーティンも現れ、それぞれ自らの履歴、ブレスラー教授と話をしたことなどについても同等に詳しかった。

混乱したマーティンは、その場で意識を失ってしまい、再び病院へと連れて行かれた。意識を取り戻したマーティンは、同情した看護師に私立探偵エルンスト・ユルゲン(ブルーノ・ガンツ)の名前と住所を教えてもらう。その後、マーティンは鎮静剤を打たれて眠らされる。

意識を取り戻すと、彼は頭部MRIを撮影されていた。そんな中、看護師と男の声が聞こえる。男を試すような看護師の質問が続いた後、看護師は殺害されてしまう。マーティンは、紐で拘束されていたが、看護師のハサミを手に取り、脱出を図る。暗殺者に命を狙われながらも、マーティンは命からがら逃げ出す。

転:マーティンの正体

マーティンは、ユルゲン探偵に会いに行く。彼は、旧東ドイツの秘密警察シュタージのメンバーだった。マーティンは事情を話し、ユルゲンは興味を持って調べ始める。

マーティンはその後、ジーナに高級時計を渡して協力を仰ぎ、泊めてもらう。その時計は、エリザベスからマーティンへのプレゼントであることを示す刻印があった。マーティンがジーナの部屋でシャワーを浴びていると、暗殺者たちが現れる。マーティンはジーナを救出し、その場から逃げ出すのだった。

マーティンの友人を名乗る男ロドニー・コール(フランク・ランジェラ)が、ユルゲンの事務所にやってくる。ユルゲンは、マーティンが何者であるか、その背後にどのような真相が隠されているかについて気づいていた。ロドニーの正体についても知っており、拷問を恐れてか、ユルゲンは服薬自殺する。

マーティンとジーナは、空港へと向かう。そこで、遺失物として預かられていたブリーフケースを受け取ろうとするが、身分証明を求められる。マーティンはブリーフケースの暗証番号を知っており、自分の持ち物であると証明する。中に入っていたパスポートを確認してもらい、マーティンはブリーフケースを受け取る。

中には、大金と複数のパスポートが入っていた。マーティンは、自分の正体がますます分からなくなってくる。そんな彼は、ジーナに現金を渡してその場で分かれる。その後、マーティンは黒服の男たちに拉致され、人目につかない駐車場につれていかれる。そこにはロドニーがおり、「本当に自分がマーティン・ハリスだと思いこんでいるのか」とマーティンに質問する。

ロドニーは、自分の計画を邪魔立てするマーティンを殺害するよう命じる。だが、マーティンが拉致されるのを見かけたエリザベスが現れ、彼を救出する。ロドニーはクルマごと地上に落下して死亡する。

ブリーフケースの底面に隠されていた書類が出てくる。そこには、「植物学者マーティン・ハリス博士」に関する詳細な経歴やプライベート情報が書かれていた書類が入っていた。ついに、マーティンは自分が何者なのか気づく。

「植物学者マーティン・ハリス博士」は、作り出された架空の人物だった。そして、マーティンやロドニーたちは暗殺者たちであり、マーティンは植物学者に扮してバイオテクノロジー国際学会に潜入して暗殺を行おうとしていたのだった。

ターゲットは、シェード王子だと考えられた。彼は、貧困対策のために資金を提供しており、今までも何度かイスラム過激派による暗殺未遂が起きていた。そして彼は、バイオテクノロジー国際学会のスポンサーでもあった。

マーティンは、自分が暗殺者であることにショックを受ける。だが、ジーナは「あなたが良い人間かどうかは、これからのあなたの行動次第よ」と言い、暗殺計画を止めさせようとする。

結:暗殺計画

ジーナは、ホテルのパーティーが開かれる一室で、レオ・ブレスラー教授(セバスチャン・コッホ)を迎える。そして、彼の持つパソコン入りのバッグを預かるのだった。ジーナは、バッグにデバイスを付け、パソコンのデータを飛ばし、内部のデータを盗み出す。パソコンのパスワードが、マーティンの持つ本に書かれた暗号の内容だった。

マーティンは、ホテルの警備部長に再び会い、「暗殺計画が行われようとしている」と知らせる。警備部長はマーティンの話を信じないが、「3ヶ月前に俺はここにきている。その時の防犯カメラ映像が残っているはずだ」と言う。確認すると、その時の映像にマーティンの姿が映っていた。

すぐさま避難指示が出され、シェード王子たちは退避させられる。だが、そこでマーティンは、「本当のターゲットは、ブレスラー教授だ」と気づくのだった。ブレスラー教授は、過酷な環境でも育つ遺伝子組み換えトウモロコシを開発しており、その技術を無償で提供しようとしていた。ロドニーたちは、その技術を盗み出し、ブレスラー教授を暗殺することによって、多大な報酬を得ようとしていたのだった。

マーティンは、ブレスラー教授を救出に行く。別のマーティンに襲われるも、マーティンは応戦する。そんな中、エリザベスは「無用な爆発で目立ちたくない」とのことで、時限爆弾の解除を行おうとする。だが、間に合わずにエリザベスは爆発に巻き込まれて死亡する。

一方、マーティンは別のマーティンを倒し、倒壊したホテルから逃げ出す。マーティンはジーナに偽造パスポートを渡し、別人としてそれぞれ生きていくことになるのだった。

タイトルとURLをコピーしました