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沖片丁「十二人の死にたい子どもたち」あらすじ・ネタバレ・結末

   

登場人物

1 ケンイチ:イジメを苦に自殺を考えている学生。
2 シンジロウ:病院に入院しており、難病で末期状態になる前に死を考えている。
3 アンリ:先天梅毒児として生まれ、さらには母親が薬物中毒者であったため、自身も依存症になった。4歳の時にはすでに自殺のことを考え、集団自殺により社会に衝撃を与え、安楽死や望まぬ妊娠を防ぐための不妊措置の普及が実現する世の中となることを期待している。
4 メイコ:父親の再婚を機に、父親がメイコを追い出そうといびっている。自分が必要であると思わせる、大切な存在だと改めて気づかせるため、自殺を考えている。
5 ノブオ;学校でいじめに遭っており、主犯格の学生を階段で突き落として殺害し、そのことを打ち明けられず悩んでおり、自殺を考えた。
6 タカヒロ:母親に向精神薬を内服させられており、その影響による体調不良により、精神的に追い詰められている。
7 セイゴ:義父および母親に生命保険をかけられており、殺害されると気づいたため、保険金が下りない期間の間に自殺を考えている。
8 ミツエ:大好きな女優が自殺したと報じられ、後追いをしようと考えている(後に、その女優はリコことリョウコであると判明する)。
9 リョウコ:天才子役として知られ、その後も人気女優であったが、母親たちの束縛に長く苦しんでおり、自殺することを考えている。
10 マイ:援助交際をしており、口唇ヘルペスを患う。ヘルペスが再発を繰り返す「不治の病」であると知り、自殺をしようと考える。
11 ユキ:交通事故に遭って、その後も後遺症に悩んでいる。
12 サトシ:自殺志願者のためのサイトを運営している管理人。母親が兄を刺し、さらには父親が病院経営に行き詰まった末に自殺。それ以降、死に囚われているのだという。

簡単なあらすじ

1) 12人の若い男女が、廃病院のへと集う。彼らは自殺志願者のためのサイトを通じて集まってきた。地下室を目張りし、集団練炭自殺をしようとしていたのだが、その部屋に一人、意識のない男性が横たわっていた。

2) 意識のない男性(ゼロ番)を含めると、本来の12人ではなく、13人になってしまう。さらには、彼が殺害された可能性もあり、不測の事態に集団自殺をする前、参加者たちは調査を行うのだった。

3) ゼロ番は生きており、植物状態にあった。彼は参加者のユキ(11番)の兄だった。ユキは兄とともに集団自殺に参加しようとしており、途中、自動ドアを起動させようとした際、車椅子に乗った兄のもとを離れ、その隙にノブオ(5番)とアンリ(3番)に兄を発見されてしまう。彼が殺害された可能性も考え、集団自殺が中止にならないよう、ノブオたちは地下室へとゼロ番を運んだのだった。

4) 集団自殺を実行させようと焦り、メイコがノブオを階段から突き落としたことも判明した後、シンジロウは実行中止を提案し、参加者たちは帰っていく。実は、サイトの管理人であるサトシは、こうしたことをすでに3回行っており、自殺を思いとどまらせようと活動をしていた。そんな彼は、次回開催のための準備を行うのだった。

あらすじ

12人の若い男女が、廃病院へと集う。彼らは自殺志願者のためのサイトを通じて集まってきた。一室を目張りし、集団練炭自殺をしようとしていたのだが、その部屋に一人、意識のない男性が横たわっていた。

部屋に集まったのは、その男性を入れて13人。募集された男女、そして管理人のサトシを含め12人のはずだったが、1人多くなってしまう。さらには、その男性の周囲には睡眠薬の空包装があり、先に自殺を試みていると考えられた。ところが、その睡眠薬は致死量に程遠く、「自殺に偽装された殺人ではないか」とシンジロウは指摘する。

サトシは集団自殺するために「全員の意見一致」を前提としており、まずはケンイチ、そしてシンジロウも実行に反対する。そこで、意識のない男性を「ゼロ番」と仮に呼び、ゼロ番を殺害した犯人の特定を開始する。

12人が集合する前、エレベーターが4階であえて停められていたことや、ゼロ番のものと思われる靴が別の場所で発見されたことなどが謎として提示される。さらに、ゼロ番が乗ってきた車椅子が存在していることから、ゼロ番の車椅子を押してきた人物も存在していると考えられた。

推理が進む中、タカヒロはノブオこそがゼロ番を殺害した犯人であると指摘する。ノブオはそれを認める(実際は異なったが、それを認めることで結論が出されたと思わせ、集団自殺をスムーズに実行させようとしていた)。その後、集団自殺のための決を取る前の休憩時間、彼は廊下から突き落とされて負傷する。

タカヒロ不在の中、再び11人での話し合いが行われる。その中で、彼らが自殺をしたいと考える理由が明かされていくのだった。メイコは業を煮やし、場を仕切りたがるアンリがゼロ番を運んだ共犯者であると吊し上げ、追放した上で集団自殺を早期に実行しようと持ちかける。

だがそこに、負傷したノブオが現れる。ノブオは、病院の受付に電話をかけた人物の着信履歴(改装工事の業者が電話をかけたと思わせ、集団自殺を急がせるためのメイコの工作)から、メイコこそが自分を突き落としたと指摘するのだった。

その後、シンジロウは推理を続け、ユキが兄であるゼロ番を廃病院へと連れてきたと見破るのだった。兄とユキは二人乗りで自転車に乗っており、一緒に交通事故に遭った。兄はそれ以降、意識が戻らずに植物状態となっていたのだった。

ユキは、集合時間より早くやってきており、先に兄を地下の集合場所へと連れてきて、一緒に先に寝て集団自殺を待とうとしていたのだった。ところが、裏口からでは車椅子を押して入ることが段差で困難だった。そこで、自動ドアを起動した後、そこから車椅子を押して入ろうと考えた。

ところが、兄の元へと戻る前、ノブオとアンリが兄を発見してしまう。ノブオとアンリは、何者かが殺人を犯した可能性を考え、そのままでは集団自殺が中止になってしまうと思い、そこで車椅子に乗ったゼロ番を隠そうと考えたのだった。

だが、次第にケンイチやシンジロウらもやってきていたため、ゼロ番を運んでいるところを見られてしまうことは避けたかった。そのため、エレベーターを4階で停める、わざと自動販売機を作動して注意を逸らすといったことを行ったのだった。その後、ゼロ番を地下へと運んだ後、彼らはその後に他の参加者たちに合流したのだった。

ユキが兄を連れてきたために13人となり、さらにはノブオとアンリの協力でゼロ番が地下へと運ばれたことが判明する。さらには、ノブオの負傷は集団自殺を焦るメイコの犯行であると明らかとなるのだった。

そんな中、アンリの身勝手な集団自殺への思いが反発を招き、シンジロウは集団自殺の中止を提案する。さらには、ノブオやセイゴらの相談に乗り、警察官である両親の助けを借りて彼らを救おうとするのだった。

集団自殺は中止となり、一人反対していたアンリはサトシとともに残る。そこでアンリは、サトシが集団自殺をすると人々を集め、今回のように自殺を思いとどまらせようとしている、と指摘する。サトシはそのことを認め、今回が「三回目」であると明かすのだった。

アンリは「次も参加する。もちろん、あなたがそのようなことをしているとは言わない。自殺に賛成する人もいた方がいいでしょ」と言い、サトシはアンリの次回の参加を歓迎するのだった。サトシは一人、次回の参加者のための準備を行うのだった。

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