簡単なあらすじ
1) 一ノ瀬浩一(草彅剛)は、二科隆(藤木直人)に正体が千葉陽一であり、30年前に家族を惨殺された恨みから、二科家に近づいていることに気づく。そこで、浩一に「話し合いをしよう…希望の金額を払う」と提案する。だが、浩一は「カネで解決はできない」と言い、興三(市村正親)に「会見して罪を明らかにし、謝罪させろ」と迫る。
2) 浩一は、楓(山本美月)と晃(安田顕)に、隆との会話を聞かせる。晃は、自分がOL殺人に間接的に関与していることを初めて知る。そして、楓は浩一が自分に近づいた理由を知るのだった。二科家は、興三と隆がひた隠しにしていた事実を知って、バラバラとなる。
3) 30年前の一家惨殺事件の首謀者・六車了司(神保悟志)は、十倉ハルカ(水原希子)を誘拐する。浩一は、罠と知りながらハルカの拘束されている場所へと向かう。そして、浩一が囮となり、八尋カズキ(菊池風磨)がハルカを救出する。
4) 浩一は、六車にトラバサミで足を負傷させる。足止めされた六車は、そこで30年前の真実を死にながら、黙っていた人物がいたことを告げる。そこで、父の友人であった三瓶守(大杉漣)がその人物であると気づき、復讐を考える。
詳細なあらすじ
一ノ瀬浩一(草彅剛)は、30年前の一家惨殺事件の首謀者・六車了司(神保悟志)に罠をかける。だが、六車は途中でその罠に気づき、事務所から出て行く。八尋カズキ(菊池風磨)は、六車のクルマに発信機をつけるが、すぐに気づく。
浩一は、六車の情報を百田ユウジ(マギー)に集めるよう依頼する。焦る浩一に、十倉ハルカ(水原希子)は「ちょっと落ち着いて」と冷静になるように言う。浩一は、バー800を出て、ハルカは、浩一に告白をなかったことにされてショックを受ける。
興三は、隆(藤木直人)に「アイツが千葉陽一だ」と言う。
浩一は、五十嵐に六車の写真を見せる。「あの男だ…会長の部下」と、六車が実行犯であると明かす。そして、「君の家族を殺さなければ、俺もアイツにやられてた」とつぶやく。浩一は、六車に対して「傷つけられた者の痛みを思いしらせてやる」と言う。
隆は、ハルカに近づく。そして、「取引したい。録音のことを知ってるか?それさえ手に入れられれば、一ノ瀬浩一を傷つけることはない」と取引を持ちかける。
浩一のもとに、隆から電話がかかってくる。「父と話したよ…千葉葉一君。こちらには、君を警察に突き出す証拠も用意してある」と言う。そして、「話し合いを望む。お互いに納得の出来る話し合いが済んだら、楓の前から消えてくれ」と言う。
浩一は、晃(安田顕)に「大事な話がある」と電話をかけて呼び出す。晃は、不甲斐ない自分に落胆し、昼間から酒を煽っていた。
浩一は、隆とともに話し合う。隆は、「録音テープを渡し、二科家から手を引け。…希望の金額を払う」と言う。浩一は、「30年前にやったことに、金額などつけられない。会長に会見を開き、謝罪させろ。真実を話させて、謝罪させろ」と言う。
そして、「大学の先輩と一緒にOLを殺した、晃にも、罪を認めさせ、謝罪させろ」と言う。2人の会話を、晃、そして楓にも聞かせる。そして、楓は興三が罪をもみ消したことを独白する音声を聞き、愕然とする。
晃は、見張りをしていただけで、OLが殺害されたことを知らなかった。「あんたらのせいで、俺ら家族はみんな殺された。俺の胸の傷は、30年前に刺されたものだ」と言う。
楓は、自分に浩一が近づいてきたことを知り、ショックを受ける。浩一は、「好きだななんてウソ。キスもウソ、結婚もウソ。全部、ガードの硬い君の父親に近づくためだ」と言う。楓は、浩一の頬を張り、泣き崩れる。
晃は、「なんで何も知らない楓まで巻き込んだ?」と詰め寄るが、浩一は「俺の弟も何も知らない。それなのに、たった5歳で殺された!」と言う。浩一は、盗聴器に向けて「聞いてるな?六車。お前にも地獄を見せてやる」と言って立ち去る。そんな中、六車はハルカを捕えて拘束していた。
ユウジは、ハルカに連絡がつかないと浩一に言う。ハルカが隆と会っていたことから、「寝返ったんじゃねぇか?」と言う。そして、六車は元警察官であり、暴力団との癒着が発覚して懲戒解雇されていた。ユウジは、「お前の復讐に付き合って、命を落としたくない」と言い、手を引くと言う。
楓は、五十嵐に会って、30年前のことを訊ねる。五十嵐は、事件について「本当は父親だけ殺すつもりだったが、家族が帰ってきて皆殺しにする必要があった。彼は、その後、一家心中であると刑事に言われ続け、そうウソをつく必要があった…でも、そのウソで自分を守ったんだ。真実を叫び続けたら、殺されていただろう」と言う。
興三は意識を取り戻す。「一ノ瀬はウソつきだ」と言うのだが、楓は「そうさせたのはお父さんじゃない。憎まれて当然だよ」と言う。
楓は、「いつ聞いたの?」と隆に訊ねる。社長就任の際に聞かされたと言う隆に、楓は「それで、許せたの?…私は許せない」と言う。
隆は浩一に「これが望みか?家族をバラバラにして」と言うが、浩一は「まだ全然足りない。俺が味わった地獄は、こんなもんじゃない」と言う。
ハルカと連絡がとれず、居場所も依然として分からなかった。カズキは、ハルカが裏切ったのだと考えていた。
ハルカは、拘束されつつも、携帯電話の電源を入れる。GPSで、カズキはハルカの位置を特定する。廃業したホテルにハルカは捕えられていたことが明らかとなり、ユウジは「罠だろ」と言うものの、浩一はハルカのもとへと向かう。
浩一は、ホテルに足を踏み入れる。その様子を、監視カメラで六車は見ていた。六車は、浩一に向けて発砲する。浩一は、六車をひきつけ、その間にカズキがハルカを救出する。
浩一は、トラバサミを仕掛けており、六車は足を挟まれる。六車は、「30年前、あのバカな父親とともに殺しておけばよかった」と言う。そして、「融通の利かないお前の親父のせいで家族が死んだんだ…賢い人間は、証拠を握っていても、黙り続けるんだ。お前の親父が言ってたよ。俺が死んでも、証拠を託した友人が真実を明らかにするとな」と言う。
その言葉で、浩一は三瓶守(大杉漣)が証拠を握っている人物だと思い至る。そんな中、ハルカがやってきてしまう。浩一は、ハルカを庇う。胸に被弾し、浩一は倒れる。
六車は、「またな、一ノ瀬浩一」と言う。浩一は、防弾チョッキを着ており、負傷していなかった。浩一は、ハルカに「相棒だろ?たった一人の」と言う。
隆のもとに、不敵な笑みを浮かべてユウジがやってきた。
浩一は、守のもとを訪れる。「二科家とは、仕事をしていたわけではないんです。経営コンサルを名乗って近づいただけ…30年前の黒幕が、二科会長だと分かったから。分かるんですね?何の話か。やっぱり、父が証拠を託したのは、守さんですか?知ってたんだ、無理心中じゃないって」と言う。
守は、「僕にも家族が…」と言う。娘のことを思うと、警察に証拠を提出することができなかったのだった。浩一は、「相手が悪すぎました。もう、いいですよ。30年前のことだし」と泣きながら言う。
浩一は、「アイツにも復讐を。アイツのことは知ってる。弱点を調べるまでもない…アイツをハメるのは簡単だよ」とハルカに言う。
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