簡単なあらすじ
1) メキシコ・サンタセシリア。イメルダ・リベラの夫は、偉大なミュージシャンを目指し、イメルダと娘のココを捨て、出ていってしまう。イメルダは、家族に音楽と接することを禁じる。
2) ミゲルは、曾祖母である高齢のココと暮らしていた。ミゲルは、密かに人気俳優で歌手のエルネスト・デラクルスのようなミュージシャンになることを憧れていた。そして、顔の部分が破られた高祖父の写真を見て、「自分の高祖父はエルネストかもしれない」と思うようになる。
3) 高祖父のギターを盗み出そうとして呪われ、ミゲルは死者の国に迷い込んでしまう。戻るためには亡くなった祖先の許しが必要だったが、イメルダは「音楽禁止」を条件にする。それが飲めないミゲルは、エルネストに許しを得ようと探し始める。
4) 途中、エルネスト探しにヘクターという男が協力する。彼は、遺影が飾られていなかったため、死者の日に現世へと戻ることができなかった。そのため、遺影を飾ることと引き換えに、ヘクターは協力することにしたのだった。
5) エルネストは、実はミゲルの高祖父ではなかった。エルネストは曲の盗作を行うため、作曲家であるヘクターの毒殺を行っていたことが明らかになる。さらには、ヘクターこそが高祖父であるとミゲルは気づく。ミゲルは、エルネストの罪を暴き、真実を知ったイメルダがヘクターと和解し、現世に戻れることになった。
6) 現世でも、ヘクターの愛娘ココの保存していた手紙が証拠となり、エルネストの名声は地に落ち、そしてヘクターの評価が上がった。再び訪れた死者の日、ミゲルは家族、そしてヘクターやイメルダ、ココたち亡くなった親戚の集まる家で、ギターを弾きながら歌を唄うのだった。
詳細なあらすじ
メキシコ・サンタセシリア。イメルダ・リベラの夫は、偉大なミュージシャンを目指し、イメルダと娘のココを捨て、出ていってしまう。イメルダは、家族に音楽と接することを禁じ、靴屋経営を始めた。
ミゲルは、百歳近い高齢の曾祖母であるココと暮らしていた。ミゲルは、密かに人気俳優で歌手のエルネスト・デラクルスのようなミュージシャンになることを憧れていた。ある日、ミゲルは自宅の祭壇に飾られた、高祖父の写真を見る。
ミゲルは、写真の中の彼が、エルネストのギターと同じものを持っていることに気づく。そこで、自分の高祖父はエルネストではないか、と思うようになる。
メキシコの伝統行事で、「1年に1度だけ他界した先祖が家族に会いに来る」という死者の日、ミゲルは音楽コンテストに参加することを決意する。そこで、コンテストで使用するため、高祖父の遺品であるギターがないかと、ミゲルは霊廟に忍び込む。
そこでミゲルは、ギターを発見し、思わず奏でてしまう。その瞬間、ミゲルは幽霊のように、村人たちから誰も見えない存在になってしまう。一方で、彼に気づくのは愛犬ダンテだけだった。そして、ミゲルは死者の国からやってきた親戚たちと出会う。
エルネストと思われる高祖父が現世にやってこれないのは、「祭壇に写真が飾られていることが、死者の日に帰ってこれる条件」であり、祭壇の写真が切られてしまっているため、戻ってこれないのだと知る。
ミゲルは、ギターを盗もうとしたため、呪われてしまったことに気づく。日の出までにその呪いを解かないと、永遠に元の世界に彼は戻れなくなってしまうのだった。マリーゴールドを持った祖先の一人が許し、その花びらを手渡すことでミゲルは戻れるのだという。
だが、イメルダは「音楽禁止」を条件にミゲルを許す。そして、マリーゴールドを渡すのだった。だが、ミゲルは元の世界に戻ったとたん、ギターを弾いてしまう。結果、ミゲルは死者の国に逆戻りしてしまう。
ミゲルは、イメルダ以外の人に許してもらおうと思うのだが、他の人々はイメルダの手前、そのようなことができなかった。そこでミゲルは、エルネストに会って許しをもらおうと考える。
ミゲルはそこで、エルネストを死者の国で探そうとするのだった。そんな中で、エルネストの知り合いだという、正体不明な詐欺師ヘクターと出会う。ヘクターは、祭壇に自分の写真が飾られていないため、死者の日に帰れないため、「元の世界に戻った後、祭壇に俺の写真を飾ってくれ」ということを条件に、エルネスト探しを手伝う。
ヘクターは、ミゲルの顔にガイコツペイントを施して、イベントに参加させる。エルネストは、自宅のパーティーに参加した後、コンサートを開いているのだという。そのため、ミゲルたちはそのコンサートのリハーサルが行われている場所へと向かう。
だが、エルネストはリハーサルは行わないということで、その場に現れることはなかった。一方、音楽コンテストが開かれ、自宅のパーティーに招かれることを聞きつけたため、ミゲルはコンテストで優勝することを目指す。
コンテストに出るためにはギターが必要であり、ヘクターは友人のチカロンに借りようと考える。代わりに歌を唄って欲しいと言われ、ヘクターは一曲披露する。だが、その曲の終わり、チカロンは消えてしまった。死者の国では、その死者のことを覚えている人間がいなくなってしまうと、消えてしまうのだという。
ミゲルは、緊張しながらもヘクターの助けもあり、なんとかパフォーマンスを行い、観客は喜ぶ。一方、そこにイメルダたちが現れ、ミゲルは逃げ出す。その様子をヘクターは不審に思い、問い詰める。ミゲルは、エルネスト以外にも亡くなった親戚がいるのだと白状し、嘘をついていたことにヘクターは怒る。2人は口論となり、1人でエルネストを探し始める。
そんな彼に、イメルダは声をかける。「音楽に触れることができなければ、戻ってもしかたない。そのことを、あなたには分からないだろうね」と言うミゲルに、イメルダは素晴らしい歌声を聴かせる。驚くミゲルに、「家族のために働いて、私は音楽を捨てるしかなかった」と打ち明けるのだった。
だが、音楽を禁じられることに反発し、受け入れられないミゲルは、イメルダの元を去る。そして、エルネストの自宅へと潜り込むのだった。ミゲルは、歌でエルネストに気づいてもらい、「あなたの子孫です」と言う。
エルネストは、ミゲルに「今晩、一緒にステージに上がらないか?」と提案する。だが、ミゲルは日の出までに帰らなければならない、と打ち明ける。そんな中、ヘクターが現れる。
ヘクターは実は作曲家なのだと打ち明ける。そして、エルネストに楽曲を盗作されていたのだった。口論となり、ヘクターが邪魔になったエルネストは、飲み物に毒を入れ、殺害したのだった。エルネストは、ヘクターを捕らえ、写真を奪った上で監禁する。さらには、子孫だというミゲルすら監禁してしまうのだった。
ヘクターとともに、エルネストによって閉じ込められてしまったミゲルに、ヘクターは「娘のココを見たかったんだ」と現世に戻りたい理由を明かす。エルネストに奪われたヒット曲『リメンバー・ミー』は、愛娘ココに向けて作った曲だったとヘクターは打ち明ける。そこで、ミゲルは、「ヘクターこそが自分の高祖父だ」と気付くのだった。
2人を探していたダンテが現れ、イメルダたちによってミゲルとヘクターは助け出される。イメルダはヘクターを許していなかったが、ミゲルは事情を説明する。そして、ヘクターの写真をエルネストから取り戻そうと考える。
コンサートで一度は写真を奪い返すことに成功し、ミゲルはイメルダの許しで帰れそうになっていた。ところが、再びエルネストに襲われ、今度は建物から地面へと突き落とされてしまいそうになる。イメルダが飼うペットのペピータにより救われるが、写真を水没させてしまう。
ミゲルは、エルネストがヘクターを毒殺し、さらにはミゲルまで手にかけようとしたことを日の出コンサートで告発する。ペピータに投げ飛ばされ、エルネストは現世での死因と同じく、再び落下した鐘に直撃される。
日の出直前、イメルダはミゲルを再び許し、彼は現世へと戻ることができた。急いでミゲルは自宅へと戻る。ココは、ヘクターのことを忘れそうになっており、ミゲルはヘクターのことを思い出させようと、『リメンバー・ミー』を唄う。
ココはヘクターのことを思い出し、さらには一緒に歌を唄う。ヘクターの顔が映った破られた写真の破片を見せて、一緒にミゲルとヘクターの思い出話をするのだった。
1年後、ココは亡くなっていた。ココは、ヘクターの手紙を保存しており、その手紙はエルネストが曲を盗作した証拠となった。エルネストの名声は地に落ち、逆にヘクターの評価がなされるようになった。
再び訪れた死者の日、ミゲルは生まれた妹にヘクターのことを語って聞かせる。ヘクターは自分の遺影が飾られたことで、現世へと戻ることができた。彼はイメルダ、ココと和解し、一緒に現世への橋を渡ることができたのだった。ミゲルは家族、そして亡くなった親戚の集まる家で、ギターを弾きながら歌を唄うのだった。