細田守監督は、91年にアニメーターとして入社しています。同年、ディズニーのアニメーション映画『美女と野獣』が公開となっています。
決して平坦ではなかったアニメーター生活の中で、辛くて挫けそうになったこともあったそうです。そんな中、「辛くて続けていけるのかなって思った時に、『美女と野獣』に出会った。こんな素晴らしいものが作れるんだったら、もうちょっと続けてやってみようかな」と思ったそうです。
「この作品のおかげで心を折らずにやってこれた」という細田守監督。そんな彼は、『美女と野獣』のアニメーターのグレン・キーンにロサンゼルス映画祭で出会います。
そこでグレン・キーンに「ずっと憧れてました。僕もいつか僕なりの美女と野獣を作りたいんです」と語り、「頑張りなさい」と言われたそうです。
『竜とそばかすの姫』には、城、薔薇、竜とベルのダンスシーンなど『美女と野獣』を彷彿とさせるものが随所に登場します。まさしく『竜とそばかすの姫』は細田守監督にとっての『美女と野獣』だったと言えるでしょう。