「優等生」前半部分(ネタバレなし)
県内でも偏差値の低いと有名な高校に通う女子高生・宮本明日香(森七菜)は、毎朝行われる一般常識テストでついに「0点」を叩き出してしまう。
そんな彼女は、彼氏の吉田義彦(倉悠貴)と登校しようと家を出ると、見知らぬ道に入りこんでしまい、不気味な神社を見つける。「せっかくだから」と、吉田に促されて「朝の小テストで100点が取れますように」と願掛けを行う。
テストを受けた明日香は、「現在の首相の名前は?」の名前に「吉田義彦」と書き、あとの問題もテキトーに埋めて寝てしまう。
家に義彦を連れて帰ると、両親が夫婦喧嘩の真っ最中だった。明日香は、父親の仕事が上手く行かずに家族に当たってくること、母親は不倫していること、双子の兄は高校受験失敗がきっかけで引きこもり状態であることを明かす。
テストの答案を見ると、奇妙なことにテキトーな回答が全て正解になっており、100点とされていた。さらには、彼氏の義彦が明日香の回答通り、首相となってしまう。
それからも、明日香の回答に合わせるかのように社会情勢が変わってしまう。アメリカ大統領の名前を空欄のままにしたところ、大統領が行方不明になってしまった。明日香は焦り、答案を正しい首相の名前に書き換えると、義彦も首相を辞めることができた。
数学のテストでも、計算ミスがきっかけで「スカイツリーが倒壊の危機」となってしまう。明日香は神社を探し、願いを取り消そうとするが、その神社は見当たらなかった。
明日香は、義彦の勧めで社会に影響をおよびさないために、勉強をしようと試みるも上手くいかない。そんな中、明日香はテストを利用して両親の不和、兄の引きこもり問題を解決しようと考える。
「優等生」後半部分(ネタバレあり、結末まで)
テストを使って、母親の不倫相手を宇宙飛行士にして母親と会えなくしたり、双子の兄・慶介(奥平大兼)も部屋から出そうとする。だが、家族の問題は根深くて上手くいかない。
そこで明日香は、「テストの力で表面を変えても変わらない。自分の力で変えるしかない」と決意し、慶介の部屋の前で勉強を始める。その頑張りを慶介も認め、明日香に勉強を教え始めるのだった。
明日香の努力が、家族を変えていく。父親も仕事に打ち込み、母親も不倫をやめた。ついに自分の力で明日香は100点をとることができた。慶介もついに部屋から出ることができたのだった。
明日香は再び現れた神社に行き、「普通のテストの戻してください」と祈る。だが、何も起こらなかった。テストを再び受けている時、「50円玉を入れたままだったから願いを取り消せなかったんだ」と気付き、明日香は全て回答した後に神社へ向かう。
5円をなんとか賽銭箱から出そうとするが、なかなか出すことができない。そんな中、教師がテストの採点を行う。明日香はテストの裏側にも問題があることに気づいてはおらず、「世界の人口の数は?」の問題が回答せずに空欄のままだった(つまりは、世界の全人口=0人と回答)。
結果、世界から全人類が消えてしまうのだった。
「優等生」制作情報
・脚本:坂本絵美
・演出:山内大典
・編成企画:渡辺恒也、狩野雄太
・プロデュース:中村亮太、関本純一
世にも奇妙な物語 ’21秋の特別編
今回の『世にも奇妙な物語』は、原作のある話がなく脚本家によるオリジナル作品のみとなっています。
よく言えばレギュラー回のような「オールド世にも奇妙な物語」の雰囲気がありました。原点回帰、といった感じでしょうか。一方で、「そのラストってどうなの?」「スペシャルの時ぐらい、最後は感動話でシメるのがいいのになぁ」と思ってしまいました。