独身で、趣味もなく、休日は自宅に引きこもるような生活を送る村上涼太(妻夫木聡)は、「このままの生活がずっと続くのか…」と思い悩み、その場の勢いで結婚相談所に登録する。
涼太は、お気に入りの女性・三浦あゆみ(山本美月)と会うことになる。その当日、涼太は適切なアドバイスを次々に与えてくれる眼鏡「ウェアラブルライフサポーター(ウェルサ)」が届く。デートのコーディネートから、倒れた人の人命救助まで、ウェルサのアドバイスを受けて涼太はあゆみと付き合うことができる。
ウェルサを使用してからは、仕事も上手く行き、涼太はウェルサに頼りきりになる。出世することもでき、「ウェルサさえあれば、僕は失敗することはない。これは幸せを運んでくれる眼鏡だ」と涼太は有頂天になる。
だが、プロポーズの最中、ウェルサに従って話そうとするが、そこでウェルサの充電が切れてしまう。涼太はプロポーズを遮って、充電した上で「ケーキを買ってくる」と時間を稼ぐ。
再び、ウェルサに従ってプロポーズを行う。だが、その言葉をあゆみは先に口にする。不思議に思う涼太に、あゆみは「その眼鏡が、『充電を完了しました』と言っていて、見てみたらそのプロポーズが表示されていました」と、今までの全ての言葉や行動が、ウェルサによるものだったと分かり、落胆する。
「ありのままのあなたと付き合っていたかった」というあゆみに、涼太は「あなたと本心で向きあおうとしなかった。本当にすみませんでした」と、ウェルサを踏み潰した上で謝る。
後日、涼太はあゆみが勤める書店にやってくる。「もう一度チャンスをください。もう眼鏡には頼りません。あなたと本心で向き合います。だから、結婚してください」と、プロポーズする。
だが、涼太はコンタクトレンズ型のウェルサを付けてプロポーズを行っていたのだった。眼鏡を破壊し、コンタクトレンズタイプのウェルサを購入することも、眼鏡型のウェルサの指示だった。
ウェルサは、涼太の登録した結婚相談所が開発し、配布したものだった。結婚相談所は、結婚式場などと提携し、ウェルサにその結婚式場を推奨するようにしていた。ウェルサ使用者は、そのような意図を持って指示されているとは知らず、疑問を持たずに従っているのだった。
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