簡単なあらすじ
1) 井伊直虎(柴咲コウ)は、今川の下知である徳政令に背く。寿桂尼(浅丘ルリ子)は、小野但馬守政次(高橋一生)を呼びつけ、「これは謀反の意ありと思われても仕方あるまい。駿府へ申し開きにこさせよ」と命じる。
2) 直虎は、駿府へと向かうが、その道中で命を狙われる可能性が高かった。腕の立つ龍潭寺の僧を伴って出立するが、その道中、やはり襲撃されてしまう。そこで直虎は、政次に「後見を下りる」と言うのだった。
3) 政次は、寿桂尼に直虎が後見をつとめることをやめたと伝えるが、中野直之(矢本悠馬)に扮した直虎が姿を現すのだった。直虎は申し開きを行う。そんな中、瀬戸・祝田の百姓たちが「直虎様の後見を伏して願い申し上げ候」と書いた文が届けられる。
4) 寿桂尼は、直虎に「もしそなたに井伊を任せれば、そなたはいかにして民を治める?」と訊ねる。直虎は、「潤すことで」と答える。そして、「国というのは、まず民が潤わねばなりません。民が潤わねば、国が潤うことはございません」と説明するのだった。直虎は無事に井伊へと無事に戻るのだった。
詳細なあらすじ
井伊直虎(柴咲コウ)は、今川の下知である徳政令に背く。寿桂尼(浅丘ルリ子)は、小野但馬守政次(高橋一生)を呼びつけ、「これは謀反の意ありと思われても仕方あるまい。駿府へ申し開きにこさせよ」と命じる。
政次は、「私におまかせを」と申し出るが、寿桂尼は認めない。直虎は、南渓和尚(小林薫)に駿府への申し開きをしないで「女子ということで、見逃されないでしょうか」と淡い期待について話をするが、南渓は「向こうの影の大将も女子」であるゆえに見逃されはしまい、と話す。
瀬戸、祝田には、荒地として放置されている土地があった。「3年放置されている土地を耕し、そこから収穫されたものから年貢はとらぬというのはどうでしょう」と瀬戸方久(ムロツヨシ)は提案する。
政次は、駿府へと申し開きにくるように、という下知を直虎に伝える。「私を後見にすれば、駿府へ向かわずにすみます」と政次は提案するのだが、直虎は聞き入れない。
政次は、しのに「直虎様が後見となることを望んではいないと一筆頂きたい」と申し出る。今川にその意見を伝える、と政次は話す。
南渓和尚は、直虎に「いざとなったら、後見を譲ると言って帰ってしまうのじゃ」と話す。命を守るため、直虎は腕の立つ龍潭寺の僧をお供にする。そして、直親に「守って欲しい」と祈りを捧げる。
直虎は、祐椿尼に出立の挨拶を済ませ、駿府へと向かう。政次も同行し、中野直之(矢本悠馬)は井伊に残る。そんな中野に、南渓和尚は「百姓たちに字を教えに行く」と言い、中野にも手伝わせる。
そこで、駿府から呼び出しを受けている、と中野は伝える。百姓たちは「お守りしに行く」と血気盛んに言う。だが、南渓和尚は「ここにいても、直虎様をお助けできる方法がある」と言うのだった。
直虎は、部屋に蛇が出て声を上げる。慌てて傑山たちは駆けつけ、蛇を庭へと逃がす。翌朝、直虎一行は駿府へと向かう。そこで政次は「今からでも後見をやめると言わぬか?」と言う。その直後、木が倒れかかり、さらには男たちに襲撃される。
直虎が逃げ出した先に、刀を持った男たちが現れる。だが、そこに中野が現れ、その者たちを打ち倒す。「男の真似をしようが、そなたは女子だ。守れねば、こちらの立つ瀬がないということじゃ」と告げる。
直虎は政次を呼び、「虎松の後見は、そなたに任せる」と言う。「何事も、命あっての物種。直虎は引くことにしたと、駿府に伝えてくれ」と言う。
直虎は、井伊へと戻る。だが、中野は直虎の決定に納得できずにいた。そこで、直虎は中野に「一つ、頼みたいことがある。これは、そなたにしか頼めぬことじゃ」と言う。
駿府で、政次が寿桂尼に「直虎は引くことにした」と報告する。だがそこで、直虎が中野に扮して現れる。直虎は、「道中、何者かに付け狙われたため、そこの但馬を隠れ蓑にこうして参りました」と言う。
徳政を行わなかったことについて訊ねられ、「瀬戸・祝田は寺領になっており、できなかったのであります。井伊は、仮名目録に従ったまででございます」と言う。だが、既に仮名目録は改定されており、寿桂尼は「徳政を行え」と命じる。
だがそこで、直虎は「それを我に行えということは、我を後見とお認めになるということですか」と言う。だが、そこで政次は「生母は、直虎様を後見として認めておりませぬ」と言う。
再び窮地に陥った直虎だったが、そこで瀬戸・祝田の百姓たちが「直虎様の後見を伏して願い申し上げ候」と書いた文が届けられる。
寿桂尼は、直虎に「もしそなたに井伊を任せれば、そなたはいかにして民を治める?」と訊ねる。直虎は、「潤すことで」と答える。そして、「国というのは、まず民が潤わねばなりません。民が潤わねば、国が潤うことはございません」と説明するのだった。
寿桂尼は、直虎に後見を許す。そして、「向後は、己の力量を持って井伊を潤せばよい」と言うのだった。
直虎を六左衛門が出迎える。百姓の文を届けてくれたのは、六左衛門であり、直虎は感謝する。
井伊に戻った直虎は、百姓や龍潭寺の僧らに出迎えられる。直虎は、無事に戻ってきたことを母・祐椿尼に伝え、笑顔を見せる。井伊は、直虎が治めることになったのだった。